4. 年齢から負担能力へ:後期高齢者医療制度が目指す公平な仕組み

今回解説した金融所得の反映は、政府が進める社会保障制度改革の重要な柱の一つです。

法定調書を活用した金融所得勘案のスキーム5/5

法定調書を活用した金融所得勘案のスキーム

出所:厚生労働省「令和7年度 全国厚生労働関係部局長会議資料(13)保険局」

後期高齢者医療制度では、保険料の計算や窓口負担割合の判定に、金融所得をより公平に反映させるための新しい仕組みが導入される予定です。

具体的には、金融機関などに対して、配当金の支払い情報などを記載した「支払報告書(法定調書)」を、保険者である自治体へオンラインで提出することが義務付けられます。

この仕組みが導入されると、本人が確定申告をしなくても、自治体が金融機関からの情報をもとに個人の金融所得を直接かつ正確に把握できるようになります。

つまり、金融所得を自動的に照会・把握する体制が整うわけです。

ただし、この新制度を円滑に導入するには、金融機関側のシステム改修や国民への十分な周知期間が必要です。

そのため、制度が社会に完全に定着し、本格的に機能し始めるまでには、施行から数年程度の時間が必要になると見込まれています。

公的な情報をこまめに確認し、制度の変更に備えておくことが、将来の安心につながるでしょう。

※当記事は再編集記事です。

参考資料

マネー編集部社会保障班