消費税減税とともに、最近話題になっているのが「給付付き税額控除」です。

給付付き税額控除とは、減税と現金給付を組み合わせた仕組みで、所得や納税状況によって、減税になる人、給付として受け取る人、その形が分かれるのが特徴です。

そこで、今回は、給付付き税額控除の基本的な仕組みと全体像をわかりやすく解説します。記事の後半では、想定される給付パターンについても紹介しますので、さっそく見ていきましょう。

1. 給付付き税額控除とは?

1.1 給付付き税額控除がなぜ必要?

現金給付だけでは財政負担が大きくなり、減税だけでは低所得層に支援が届かないという課題を補う制度として浮上してきたのが、給付付き税額控除です。

とくに、ここ数年の物価高が長期化するなかで、従来の支援策だけでは対応しきれなくなっているという事情も、議論の背景にあります。

税制には、大きく分けて「所得控除」と「税額控除」がありますが、給付付き税額控除とは、税額控除を基本にした制度です。

  • 所得控除:課税対象となる所得そのものを減らす仕組み
  • 税額控除:計算された税額から直接差し引く仕組み

給付付き税額控除では、まず税金を減らし、それでも控除しきれない分がある場合に限って、一定額を給付する仕組みです。

そのため、一定の税額を負担している人にとっては、まず「減税」として効果が現れます。一方、所得が低く、そもそも税額がほとんど発生していない場合は、税額控除を使い切ることができません。

こうした「控除しきれなかった分」に対応するため、給付という仕組みが組み合わされているのが「給付付き税額控除」です。つまり、税金を払っている方にとっては減税、税金をほとんど払っていない方にとっては給付になるわけです。

あくまで制度の中心にあるのは税額控除であり、その仕組みの中で給付が生じる場合もあるということです。

「減税か、給付か」という二択ではなく、単純に税率を下げる減税策とも、一律に現金を配る給付金制度とも性格が異なります。所得や納税状況に応じて、支援の届き方が変わる制度として理解するとよいでしょう。