寒冷地でも、初夏の風が心地よい季節になりました。爽やかな風に乗って花の香りが漂ってくると、すがすがしい気持ちになるという方も多いのではないでしょうか。
「花の香りで季節を感じられる植物を植えたい」「植えっぱなしで毎年花が咲く植物が欲しいけれど、寒冷地だから冬の寒さで枯らしそう…」と悩んでいる方におすすめしたいのが、寒さに強く、初夏にいい香りの花を咲かせる低木や多年草です。
この記事では、秋田県でガーデニングを楽しんでいる筆者が、寒冷地の庭でも一度植えれば毎年少しずつ大きくなり、手間をかけずに毎年美しい花と香りを楽しめる、小さめの低木や多年草を5種、参考価格とともに紹介します。
1. この記事で紹介する「寒冷地で毎年いい香りの花が咲く植物」5選
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Alex Manders/shutterstock.com
- 姫ライラック(リラ)
- バイカウツギ
- イングリッシュラベンダー
- 宿根フロックス
- スズラン
記事後半では「日なた、日陰、半日陰、明るい日陰の違い」についても、わかりやすくお伝えします。
2. 寒冷地でも植えっぱなしOK!初夏にいい香りの花が咲く《低木》3選
2.1 小さなスペースでライラック(リラ)の香りを楽しめる「姫ライラック(PW)」
姫ライラック2/10
出所:PROVEN WINNERS(R)
初夏になると、円錐状に集まった小さな花を咲かせ、甘く優雅な香りを漂わせる姫ライラック。一般的なライラックよりも樹高が低く、成長しても高さ1m前後でこんもりと育ちます。
春から秋にかけて繰り返し花を咲かせる品種もあり、ピンクやパープルの愛らしい花色も魅力的。小さな庭や玄関先で、ライラックの香りを気軽に楽しみたい方におすすめです。
日中しっかりと日が当たる場所に植えると、花つきがよくなります。切り戻したい場合は、初夏の花が一段落してから剪定してください。
※参考価格:1500円〜2500円前後(4号ポット苗)
2.2 爽やかな柑橘系の香りに癒される「バイカウツギ」
バイカウツギ3/10
Mareks Perkons/shutterstock.com
春の終わりから初夏にかけて、真っ白で清楚な花を咲かせるバイカウツギ。花からは、柑橘系のようなすっきりと爽やかな香りが漂います。
最大樹高は2~3m程度。定番の一重咲きのほか、八重咲きや、新芽が黄色や斑入りの華やかな品種もあり、シンボルツリーにもおすすめです。
日当たり・風通し・水はけのよい場所に植えると元気に育ち、たくさんの花を咲かせます。枝が込み合ってきたら、花後すぐに古い枝や伸びすぎた枝を元からカットしておきましょう。雪の多い地域では枝折れを防ぐため、晩秋に雪囲いをしておくと安心です。
※参考価格:2000円〜3000円前後(5号ポット苗)
2.3 寒冷地だからこそ美しく育つ「イングリッシュラベンダー」
イングリッシュラベンダー4/10
photoPOU/shutterstock.com
ラベンダーの中でもとくに香りがいいイングリッシュラベンダーは、寒さに強く高温多湿が苦手な「寒冷地だからこそ楽しめる」コンパクトな低木です。初夏に紫やピンク、白の小花を穂状に咲かせ、爽やかな見た目と癒し系の香りで夏の訪れを感じさせてくれます。
癒し系の香りを存分に楽しむため、玄関先の小さなスペースや庭の小道沿いなど、人が通る場所に植えるのがおすすめ。たくさん咲いたら花を摘んで、ドライフラワーやポプリにすると、おしゃれで香りのいいインテリアになります。
日当たりと風通しのよい乾燥気味の場所を好むため、水のやりすぎに注意してください。ラベンダーの種類によっては寒冷地の屋外では冬越しが難しいので、購入前にタグを確認しましょう。
※参考価格:200円~500円前後(3号ポット苗)
3. 寒冷地でも植えっぱなしOK!初夏にいい香りの花が咲く《多年草》2選
3.1 甘い香りと豊富なカラバリが魅力の「宿根フロックス」
宿根フロックス5/10
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初夏から秋まで長期間、こんもりとした手まり状の花を咲かせる宿根フロックス。花はふんわりと甘い香りが特徴で、ピンクや白、紫などカラーバリエーションが豊富なのも魅力です。
華やかさがあるため、花壇の主役や鉢植えなど、少ない花でボリュームを出したい場所におすすめ。寒冷地でも問題なく冬越しできる耐寒性がありながら、夏の暑さにも強いため、年間の気温差が大きい内陸部でも育てやすい多年草です。
日当たりと風通しのよい場所でたくさんの花を咲かせます。年々株が大きくなるため、地植えする場合はスペースに余裕をもって植えるとよいでしょう。
※参考価格:300円~1000円前後(3号ポット苗)
3.2 半日陰で咲くかわいい釣鐘型の花「スズラン」
スズラン6/10
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春から初夏に、かわいらしい釣鐘型の花を咲かせるスズラン。花からは上品な香りが漂います。半日陰を好むため、シェードガーデンや日当たりのよくない玄関先でも育てられる植物です。
楚々とした草姿で、ナチュラルガーデンや和モダンの庭によく合います。切り花にもできますが、植物全体に毒性があるので、ペットや小さなお子様が誤って口にしたり、切り花を生けた水を飲んだりしないよう注意しましょう。
乾燥に弱いため、水切れに注意してください。地下茎で増えるので、あまり広げたくない場合は根止め板などで仕切った場所に植えると安心です。
※参考価格:400円~800円前後(球根1球)
4. まとめ
寒冷地の庭でも植えっぱなしで育ち、毎年香りのよい花が咲く小さめの低木や多年草を5種ご紹介しました。気になるお花はありましたか?
厳しい冬を越えて、植物が力強く芽吹く姿を見られるのは、寒冷地に住む特権です。今回ご紹介した植物は、どれも寒さに強く、初夏に素晴らしい香りを楽しませてくれる頼もしい植物ばかり。
ぜひ、お庭の環境に合ったお気に入りの植物を見つけて、香り豊かな初夏のガーデニングを楽しんでくださいね。
5. 【ガーデニング豆知識】日なた、日陰、半日陰、明るい日陰とは?
日なた・日陰・半日陰・明るい日陰の違い7/10
出所:LIMO編集部作成
さいごに「日なた、日陰、半日陰、明るい日陰の違い」も整理しておきましょう。
- 日なた:1日中よく日光が当たる場所。または、日陰になる時間が1日2~3時間程度。
- 半日陰:半日程度(1日3~6時間程度)日が当たる場所。または、日なたの木の下など、木漏れ日がさす場所。
- 明るい日陰:1日を通して直射日光はほとんど当たらないが、外壁や窓などの反射光で、ある程度の明るさがある場所。または、1日1~2時間程度日が当たる場所。
- 日陰:1日を通して日光がほとんど当たらない場所。
「日陰で育つ」と言われている植物の多くは「半日陰」や「明るい日陰」を好みます。完全な「日陰」で生育できる植物もありますが、そのような場所では花つきや葉色が悪くなりがちです。
可能であれば、少しでも明るい場所や、1日1~2時間でも日光が当たる場所を選んで植え付けると、育てやすくなりますよ。
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参考資料
鈴森 真樹