5. まとめにかえて
暦年課税は、少額を計画的に渡したい人に向いた制度です。一方、相続時精算課税は、まとまった資金を早めに移したい場合に活用しやすい仕組みといえます。住宅や教育、結婚など明確な目的がある場合は、まず各種特例が使えるかを確認することが重要です。
確定申告を前に、「その年の贈与に税金がかかるかどうか」だけに目が向きがちですが、制度によっては将来の相続時の扱いが変わります。目先の負担が軽くなることが、必ずしも長期的に有利とは限りません。
「今の生活を支えたいのか」「将来の相続まで含めて考えたいのか」。年のはじめに、こうした視点で家族と話し合ってみることが、納得感のある資金計画につながっていくでしょう。
参考資料
- 財務省「令和8年度税制改正の大綱の概要」
- 国税庁「令和6年分の所得税等、消費税及び贈与税の確定申告状況等について(報道発表資料)」
- 国税庁「令和5年度相続税及び贈与税の税制改正のあらまし」
- 国税庁「住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税等のあらまし」
- 国税庁「祖父母などから教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度のあらまし」
- 国税庁「父母などから結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度のあらまし」
東大森 勝太