2. 出産手当金

出産手当金は、働く女性が安心して出産・育児に専念できるよう設けられた制度です。

出産の前後に会社を休み、その期間に給与の支払いがない場合、健康保険から一定の金額が支給されます。

支給対象となるのは、出産予定日の42日前(多胎妊娠は98日前)から出産翌日以降56日までのうち休業して給与が支払われなかった日数分で、支給額は出産前の標準報酬日額のおよそ3分の2が目安です。

申請には手続きが必要で、産前・産後それぞれで申請できる場合もあります。

3. 児童手当

子どもがいる家庭は、児童手当を受け取ることができます。

2024年10月の制度改正により所得制限が撤廃され、すべての世帯が対象となりました。

支給額は3歳未満の子ども1人につき月1万5000円(第3子以降は月3万円)、3歳以上〜高校生年代までは1人につき月1万円(第3子以降は月3万円)です。

たとえば、小学生の子どもが4人いる場合、合計で月8万円(1万円+1万円+3万円+3万円)を受け取れます。

申請は出産翌日から15日以内に居住地の市区町村で行う必要があります。

4. 高等学校等就学支援金・臨時支援金

高等学校等就学支援金・臨時支援金は、高校生の授業料負担を軽減するために設けられた制度です。

これまでの高等学校等就学支援金は、年収約910万円未満の世帯を対象に、授業料の一部または全額を支援するもので、年間11万8800円〜最大39万6000円が支給されます。

一方で、2025年度から新たに創設される高等学校等臨時支援金は、これまで対象外だった年収約910万円以上の中間〜高所得層の世帯にも年間11万8800円が支給される仕組みです。

高等学校等就学支援金・臨時支援金

高等学校等就学支援金・臨時支援金

出所:文部科学省「高校生等への就学支援」

これにより、家庭の収入に関わらず幅広い世帯が支援を受けられるようになります。