10月15日の年金支給日から「手取りが増える人」「手取りが減る人」も【年金】60歳代～90歳代以上の平均額を一覧表で解説 12月には令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直しにより還付がある場合も

5. 80歳代「厚生年金と国民年金」の平均月額一覧

次に、80歳代の各年齢の平均年金月額を見てみましょう。

【厚生年金一覧表】80歳代の平均年金月額

【国民年金一覧表】80歳代の平均年金月額

80歳代の平均月額は、厚生年金が15万円から16万円台、国民年金が5万6000円から5万8000円台となっています。

どの年代でも平均月額に大きな差は見られませんが、実際に受け取る年金額は個人の加入状況によって大きく異なります。

現役時代の年金保険料の納付期間、職業、収入などが影響し、個々の年金額に差が生じるのです。

ご自身の将来の年金見込み額を知るためには、「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」の活用をおすすめします。

今回は、厚生労働省年金局のデータをもとにシニア世代の年金事情を解説しました。平均では、国民年金の月額が5万円台、厚生年金（国民年金を含む）が14万円から16万円台という実態が見えてきました。現在の収入と比較して、将来の収入が大きく減少すると感じた現役世代の方も多いのではないでしょうか。

年金には、受給開始年齢を遅らせることで受給額を増やす「繰下げ受給」という制度もあります。定年後も健康であれば働き続け、その間に繰下げ受給を利用して年金額を増やすのも一つの選択肢です。

しかし、繰下げ受給には限界もあります。健康上の問題や働き口が見つからないなど、予期せぬ事態で年金の受給を開始せざるを得ない状況も考えられます。

そのため、私たち現役世代には、公的年金だけに頼るのではなく、自分自身で老後資金を準備しておくことが求められます。

十分な老後資金があれば、万が一働けなくなった場合のリスクにも備えることができます。まずは老後資金を準備するために何が必要か、どのような方法が最適かを調べることから始めてみてはいかがでしょうか。

※本記事は9月15日に公開された記事の再編集記事です。

鶴田綾