3. 取り組み③資産を分散して守りながら増やしていた

現在のシニア世代が現役時代に意識していたのは、「資産をひとつに偏らせないこと」でした。

定期預金や郵便貯金といった安全性の高い金融商品を土台にしつつ、一部を社債や投資信託に回すなど、時代に応じて資産を分散していました。

また、財形貯蓄や企業年金制度など、勤務先を通じて計画的に積み立てを行っていた人も多く、これが老後の生活資金を支える柱になっています。

シニア層の中でも60歳代後半は、85歳以上の世代と比較すると、分散して自身の資産を守る意識がより高いこともわかります(参照:内閣府「令和7年版高齢社会白書 第2節 高齢期の暮らしの動向」)。

一方で、今の現役世代にとっては、低金利が続く中で昔ながらの預貯金だけでは資産を増やしにくいのも事実です。

そのため、NISAやiDeCoといった制度を活用し、リスクを分散しながら長期投資を行うことが、将来の「ゆとりある老後」につながるでしょう。