日ごとに寒さが増しており、公的年金を受給されている方々は、先月受け取った年金や、12月15日の年金支給に向けた家計のやりくりを見直している時期かもしれません。

偶数月に公的年金とあわせて「年金生活者支援給付金」という給付金を受け取っている方がいることをご存じでしょうか。

この給付金は、所得が一定基準額以下となる年金受給者の生活を支援する制度によるもので、年金と同様に2カ月に1度、継続して支給される大切な収入源です(支給要件を満たし、請求手続きを行っている場合)。

年金生活者支援給付金には「老齢」「障害」「遺族」の3種類があり、2024年3月時点の平均支給額は次のとおりです。

  • 老齢年金生活者支援給付金:月額4014円
  • (補足的老齢年金生活者支援給付金:2116円)
  • 障害年金生活者支援給付金:月額5555円
  • 遺族年金生活者支援給付金:月額5057円

年間で平均5万円~7万円弱ほどとなっており、年金生活の負担を軽減することが期待できます。

今回は「年金生活者支援給付金」の2025年度の給付基準額、支給対象者、申請方法についてわかりやすく解説していきます。

1. 「年金生活者支援給付金」ってどんな制度なの?

「年金生活者支援給付金」ってどんな制度?

年金生活者支援給付金制度について

出所:厚生労働省「年金生活者支援給付金制度について」

「年金生活者支援給付金」は、公的年金を受け取っていても所得が一定以下の世帯を対象に、2カ月に一度の年金支給日に上乗せして支給される制度です。

一時的な支援とは異なり、要件を満たしている限り継続的に受け取れる恒久的な仕組みとなっています。

1.1 「年金生活者支援給付金」は老齢・障害・遺族の3種類

「年金生活者支援給付金」は、次の3種類があります。

  • 老齢年金生活者支援給付金(補足的老齢年金生活者支援給付金)
  • 障害年金生活者支援給付金
  • 遺族年金生活者支援給付金

次章では、それぞれの支給対象者を確認していきましょう。