4. 長く働くことが老後対策に有効
老後対策には、早くから貯金を始める、資産運用でお金を増やす(iDeCoやNISAの活用など)、厚生年金に加入して老齢厚生年金を受給する、などさまざまな方法があります。
事前に対策して多額のお金を蓄えたり十分な年金を受給できればいいですが、できなかったときは長く働くことが有効な老後対策となります。
65歳以降も仕事をして生活できれば、貯蓄を取り崩す必要もなく、年金を繰下げ受給して増やすことも可能です。また、厚生年金保険料を払って仕事を続ければ、毎年年金額もアップします。
5. まとめ
65歳以上の就業者数は、2024年に930万人に達し過去最多となりました。
働く高齢者が増える理由はさまざまですが、少子高齢化による人手不足で高齢者の労働参加が求められていることや、国が働く意欲のある高齢者の雇用を支援していることも一因です。
一方、高齢者が仕事を続ける主な理由として「収入のため」と答えた人が全体の55.1%で1位でした。
年金額や貯蓄額の格差は大きく、働かざるを得ないという人も多くいるでしょう。人生100年時代に備えて、定年後も働いて貯蓄の取り崩しを抑え年金を増やすという選択肢も検討してみましょう。
参考資料
- 総務省「統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-」2025年9月14日公表
- 内閣府「令和7年版高齢社会白書」
- 厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
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総務省「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2024年(令和6年)平均結果-(二人以上の世帯)貯蓄の状況」
西岡 秀泰