家族が亡くなったとき、年金の手続きは思った以上に複雑で、戸惑う方も多いものです。なかでも見落としがちなのが「未支給年金」という制度です。

未支給年金とは、亡くなった方が受け取るはずだった年金を、遺族が請求できる仕組みです。ただし、請求しないと受け取れないため注意が必要です。

秋は、夏の慌ただしさが落ち着き、身の回りのことを見直すのに良い季節です。秋の紅葉を待ちながら、こうした大切な手続きについて知識を備えておくと、いざという時に安心できるでしょう。

本記事では、未支給年金の仕組みや対象者、請求期限など、知っておきたいポイントを詳しく解説します。

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1. 「未支給年金」とは?

未支給年金とは、年金受給者が亡くなった時点で、まだ支払われていない年金のことです。

未支給年金を請求できるのは、亡くなった方と生計を同じくしていた三親等以内の親族に限られます。

亡くなった方が、以下の年金を請求しないまま亡くなった場合でも、条件を満たせば請求・受給できる可能性があります。

  • 老齢基礎年金
  • 障害基礎年金
  • 遺族基礎年金
  • 寡婦年金(一定の条件を満たす60歳以上65歳未満の妻)

この場合、未支給年金の請求とあわせて、亡くなった方の年金請求手続きも必要になります。