3. 年代別「月の生活費」は平均でいくらか

現役世代の月の生活費はどれくらいかかっているのでしょうか。

総務省統計局「家計調査報告家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」より、今回は二人以上世帯のうち勤労者世帯に視点をあてて、世帯主の年齢階級別に月の生活費を確認します。

3.1 【40歳未満】月の生活費

  • 実収入:60万6539円
  • 消費支出:28万544円
  • 非消費支出:9万18円
  • 家計収支:23万5978円

3.2 【40歳代】月の生活費

  • 実収入:70万607円
  • 消費支出:33万1526円
  • 非消費支出:12万9607円
  • 家計収支:23万9474円

3.3 【50歳代】月の生活費

  • 実収入:71万898円
  • 消費支出:35万9951円
  • 非消費支出:14万1647円
  • 家計収支:20万9300円

年代が上がるにつれ収入が増えていますが、消費支出・非消費支出も増えています。

またあくまで平均であり、家庭差も大きいでしょう。

4. まとめにかえて

世帯・年代別の貯蓄額をみるとまとまった貯蓄ができている世帯は多くなく、世帯差が大きくみられました。

少子高齢化が進む日本においては、今の生活費や住宅ローン、教育費といった資金が重要なものの、老後資金についてもまとまった金額を備えたいもの。なかには子育てに金銭的な難しさを感じる方もいるでしょう。

他にも時代にあわせて、価値観や生き方、働き方なども多様に変化しています。

厚生労働省「令和6年(2024)人口動態統計月報年計(概数)の概況」によれば婚姻件数は約48万組。過去のピークであった1972年の約109万組に比べればおよそ半減しています。人口減少や価値観の変化なども婚姻件数や出生数の減少に関係していると考えられるでしょう。

また、現代では共働き世帯が増加する一方で家事育児の負担も大きく、疲弊の声も現役世代からは挙がります。仕事と家事育児の両立にまつわる環境の変化もより必要でしょう。

少子化についてはさまざまな視点から考える必要があるといえそうです。

参考資料

宮野 茉莉子