厚生労働省「人口動態統計速報(令和7年6月分)」によれば、令和7年の出生数は現時点で33万9280人(2025年8月29日公表)。
通年で過去最少を記録した2024年は初めて70万人を下回りましたが、2025年は現時点で前年同期比3.1%の減少となっており、今年はさらに出生数が減る可能性も考えられます。
出生数が減少となる理由にはさまざまな要因が考えられ、経済的な問題や婚姻数の変化、価値観の多様化など複数の要因があるでしょう。
今回はその中でも日本の「貯蓄」事情にフォーカス。家族世帯とひとり世帯にわけ、30~50歳代の現役世代の貯蓄額と生活費の実態をみていきます。
1. 【平均貯蓄額】30歳代・40歳代・50歳代はいくらか(家族世帯)
今回は金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」を参考に、まずは30~50歳代・二人以上世帯の貯蓄額の平均と中央値をみていきます。
なお、金融資産は預貯金や生命保険、株式、投資信託などの金融商品を指し、日常的な出し入れや引き落としに備えている部分は含みません。
1.1 30歳代の貯蓄額の平均値と中央値
- 平均値:677万円
- 中央値:180万円
30歳代の平均は677万円ですが、中央値は180万円となっており、約半数が貯蓄200万円未満です。
貯蓄ゼロは24.5%とおよそ4世帯に1世帯の割合。お子さんがいるご家庭では働き方をセーブする場合もあり、収入が減る場合もあるでしょう。