2025年内の年金支給日は残り1回。12月15日(月)を予定しています。
公的年金は、物価や賃金の動きを反映して毎年見直されます。2025年度は前年度比1.9%のプラス改定となり、年金額が引き上げられました。
ただし、生活コストの上昇や医療費・介護費の負担増を踏まえると、年金の増額がそのまま生活のゆとりにつながるとは限りません。
今回は年代別の年金支給額や家計収支の実態を整理して、還暦以降の生活を見据えた家計管理のヒントを探ります。
1. 【2025年度】年金額は1.9%増!国民年金・厚生年金の支給水準を確認
公的年金は、毎年物価や賃金の変動を反映して見直されます。2025年度の年金額は前年度より1.9%引き上げられます。
公表された年金額例を見ると、国民年金(老齢基礎年金)の満額は月額6万9308円となっています。
また、厚生年金は、モデルケース「厚生年金を受け取る会社員の夫+国民年金を受け取る妻」の世帯の場合、月額23万2784円です。
※昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金の満額は月額6万9108円(対前年度比+1300円)
※厚生年金は「男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円)」で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準
「年金額が引き上げられたと聞くと、安心する人もいるかもしれません。しかし、重要なのは「実際にどのくらいの金額を受け取っているのか」を知ることです。
次章では厚生労働省が公表したデータをもとに、60歳代の厚生年金と国民年金の平均支給額を確認していきましょう。