Z世代の「クルマ離れ」が叫ばれて久しくなっています。しかし、実態としてはクルマに乗るZ世代がいることも事実。
最近はカーシェアリングサービスが都心でも多く見られ、Z世代にも注目されているようです。
そこで今回は、Z世代のカーシェア利用の実態と、クルマの利用目的を見ていきましょう。
さらに後半では、レンタカー・カーシェアリング料金の月平均支出額についてもご紹介します。
1. Z世代の利用率は? 若者世代にとって「カーシェア」は一般的と言えるのか
まずは、下北沢自動車学校が行った「カーシェアリングサービスが若年層の生活に与える影響」に関する調査を見ていきましょう。
1.1 調査概要
- 調査期間:2025年7月1日~7月7日
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象:都内在住の普通自動車免許を保有している18歳~24歳の男女
- 調査人数:304名
- モニター提供元:RCリサーチデータ
1.2 Z世代の4割が利用!意外にも高い「カーシェア」の浸透率
カーシェアリングサービスを「利用している」と回答した人は40.1%でした。
約6割は利用経験がないものの、都内在住の普通自動車免許を保有している18歳~24歳の4割がすでにカーシェアを生活に取り入れていることがわかります。
「若者のクルマ離れ」と言われても、カーシェアは話が別なのでしょう。購入ではなくシェアという形で自動車と新しい付き合い方をしているものと考えられます。
次の章では、Z世代がカーシェアを利用する頻度の詳細を確認していきましょう。
2. Z世代のカーシェア頻度と目的をアンケート結果から深堀り!
都内在住のZ世代の4割が利用しているカーシェア。それでは、どのくらいの頻度で利用されているのでしょうか。
2.1 「年に数回」が39.3%、必要なときだけのスポット利用が多い
2.2 回答結果「カーシェアリングサービスを利用する頻度を教えてください」
- 週3回以上:4.1%
- 週1~2回:10.7%
- 月2~3回:6.6%
- 月1回程度:13.1%
- 2~3ヶ月に1回:26.2%
- 年に数回:39.3%
利用頻度については「年に数回」が最も多く39.3%を占めました。次いで「2〜3か月に1回」が26.2%、「月1回程度」が13.1%と続いています。
その一方で「週に3回以上」は4.1%、「週1~2回」は10.7%と低くなっています。日常的な移動手段というよりは、必要な時だけ利用するというスタンスがうかがえます。
日常的に使うよりも「必要なときだけ」というスタンスは、固定費をかけずに適度な選択肢を手に入れる、まさにZ世代らしい選び方だといえるかもしれません。
次の章では、Z世代がカーシェアを利用する目的を詳しくみていきましょう。
3. 利用目的トップは「旅行・観光」63.9%、レジャー目的が中心
カーシェアを利用する主な目的を尋ねたところ、最も多かったのは「旅行・観光」で63.9%。次いで「趣味(アウトドア・スポーツ等)」が34.4%、「レジャー施設への移動」が31.2%と続きます。
3.1 回答結果「カーシェアリングサービスを利用する主な目的を教えてください」
- 旅行・観光:63.9%
- 趣味(アウトドア・スポーツ等):34.4%
- レジャー施設への移動:31.2%
- ショッピング:25.4%
- 友人・家族の送迎:15.6%
- 引っ越し・荷物運搬:5.7%
- 通勤・通学:4.9%
- その他:3.3%
主に遠出をする際の移動手段として活用されていることがわかります。一方で「通勤・通学」での利用は4.9%と低く、日常生活の移動は電車やバスなどの公共交通機関が中心のようです。
通勤で毎日使うよりも、旅行や遊びで時々使うもの。カーシェアはZ世代にとって「非日常の楽しみを広げるツール」になっているのがリアルな姿といえるでしょう。
次の章では、Z世代が考えるカーシェアのメリットを深堀りしていきましょう。
4. 45%以上が「手軽さ」を評価! Z世代が考えるカーシェア利用のメリット
4.1 回答結果「カーシェアリングサービスを利用して良かった点をすべてお選びください」
- 予約・返却が手軽:45.9%
- 行動範囲が広がった:45.1%
- 移動コストを抑えられる:34.4%
- 自家用車を持たずに済む:32.8%
- 車種を選べて楽しい:21.3%
- 生活が楽になった:18.9%
- その他:0.8%
カーシェアを利用して良かった点として「予約・返却が手軽」が45.9%、「行動範囲が広がった」が45.1%と多く挙げられました。
また「移動コストを抑えられる」が34.4%、「自家用車を持たずに済む」が32.8%にのぼり、コストや手間の低さもよい点として挙げられます。
カーシェアは、所有のコストや維持の手間を抑えつつ、必要な時にクルマが利用でき、Z世代の行動範囲や体験の幅を広げているようですね。とくに学生は時間があってもお金がないことが多く、クルマを安く気軽に使えることで旅行に行きやすいといったメリットもあります。
「所有」から解放されつつも、行動範囲は広がる。私たちは“自由とコストのバランス”を求めてカーシェアを選んでいるのだと思います。
次の章では、家計調査からZ世代以外の世帯でのカーシェア利用状況を見ていきましょう。
5. 「家計調査」に見るレンタカー・カーシェアリングの利用状況
ここで、総務省の家計調査から「レンタカー・カーシェアリング料金の平均支出額」を見ていきましょう。
5.1 レンタカー・カーシェアリング料金の1世帯当たり支出金額及び購入頻度(2025年4~6月)
- 総世帯の平均:808円
- 勤労者世帯の平均:1,093円
2025年4~6月における平均支出額は総世帯で808円、勤労者世帯で1,093円でした。
また「100世帯当たり」の購入頻度を見ると、総世帯が5回であるのに対して勤労者世帯は8回と多くなっています。
支出額・購入頻度ともに勤労者世帯が上回っていることから、勤労者世帯では車を所有していないものの、仕事やレジャーなどでクルマを必要としている人が多く、レンタカーやカーシェアを利用しているのだと考えられます。
クルマを「所有」しない人が増える中で、働く世代にとってもカーシェアは現実的な選択肢。必要なときだけ使うスタイルは、世代を超えて浸透しつつあるのでしょう。カーシェアが「必要な時だけ利用する」という新たなクルマの利用スタイルとして、とくに働く世代に浸透していることがわかりますね。
6. まとめにかえて
都内在住のZ世代にとって、カーシェアはすでに約4割が利用する身近なサービスとなっています。利用頻度は高くないものの、「旅行・観光」といったレジャー目的で活用することで、自身の行動範囲を広げています。
「都心部ではクルマは不要」という考えが広まる一方で、カーシェアの普及によって「必要な時だけクルマを利用する」という新たな価値観が広まり、Z世代はクルマと賢く付き合っているようです。そして「必要な時だけクルマを利用する」という考え方は、勤労者世帯にも広がっています。
クルマを購入するとなるとハードルが高いため、「ときどきクルマを使いたい」という人にとっては、カーシェアは使いやすいサービスとなっています。これから、クルマとの付き合い方がより一層変わっていくかもしれませんね。




