5. 「家計調査」に見るレンタカー・カーシェアリングの利用状況
ここで、総務省の家計調査から「レンタカー・カーシェアリング料金の平均支出額」を見ていきましょう。
5.1 レンタカー・カーシェアリング料金の1世帯当たり支出金額及び購入頻度(2025年4~6月)
- 総世帯の平均:808円
- 勤労者世帯の平均:1,093円
2025年4~6月における平均支出額は総世帯で808円、勤労者世帯で1,093円でした。
また「100世帯当たり」の購入頻度を見ると、総世帯が5回であるのに対して勤労者世帯は8回と多くなっています。
支出額・購入頻度ともに勤労者世帯が上回っていることから、勤労者世帯では車を所有していないものの、仕事やレジャーなどでクルマを必要としている人が多く、レンタカーやカーシェアを利用しているのだと考えられます。
クルマを「所有」しない人が増える中で、働く世代にとってもカーシェアは現実的な選択肢。必要なときだけ使うスタイルは、世代を超えて浸透しつつあるのでしょう。カーシェアが「必要な時だけ利用する」という新たなクルマの利用スタイルとして、とくに働く世代に浸透していることがわかりますね。
6. まとめにかえて
都内在住のZ世代にとって、カーシェアはすでに約4割が利用する身近なサービスとなっています。利用頻度は高くないものの、「旅行・観光」といったレジャー目的で活用することで、自身の行動範囲を広げています。
「都心部ではクルマは不要」という考えが広まる一方で、カーシェアの普及によって「必要な時だけクルマを利用する」という新たな価値観が広まり、Z世代はクルマと賢く付き合っているようです。そして「必要な時だけクルマを利用する」という考え方は、勤労者世帯にも広がっています。
クルマを購入するとなるとハードルが高いため、「ときどきクルマを使いたい」という人にとっては、カーシェアは使いやすいサービスとなっています。これから、クルマとの付き合い方がより一層変わっていくかもしれませんね。
参考資料
LIMO・U23編集部