制度を利用するメリットと注意点

雇⽤保険マルチジョブホルダー制度を利用するメリットと注意点についてみていきましょう。

メリット①高年齢求職者給付金の対象

この制度の大きなメリットは、失業した際に「高年齢求職者給付金」を受け取れる可能性がある点です。離職前1年間で被保険者期間が通算6か月以上あるなどの要件を満たせば支給され、期間が1年未満なら30日分、1年以上なら50日分が一時金として受け取れ、生活の安定に役立ちます。

「高年齢求職者給付金」およその計算式

出所:厚生労働省「雇⽤保険マルチジョブホルダー制度の申請パンフレット」

給付額は、離職日以前6か月の賃金合計を180で割って算出される賃金日額のおおよそ5~8割となる基本手当日額に基づいて決定されます。ただし、1つの事業所のみを離職した場合は、離職した事業所の賃金のみで給付額が計算されるため注意が必要です 。