バブル崩壊後の厳しい経済環境下で社会に出た「就職氷河期世代」。
その後も景気の影響を受けやすい非正規雇用が長期化し、現在に至るまで経済的に厳しい状況に置かれています。
今回は、この世代の貯蓄の実態について、統計データをもとに分析します。
1. 就職氷河期世代ってどの世代?
「就職氷河期世代」とは、1993年ごろから2005年ごろにかけて高校・大学を卒業し、就職活動を行った世代を指します。
2025年現在、40代半ばから50代前半に差し掛かる人々です。
バブル崩壊後の企業の採用抑制が直撃し、希望する正社員の職に就けず、非正規雇用や不安定な職を転々とする人も少なくありません。
就職氷河期世代の就職率について詳しく見ていきましょう。
大学卒・高校卒ともに新卒の就職率が悪かったことが明らかです。
この世代は、就職難に始まり、賃金の低迷、非正規雇用の長期化、転職市場の未整備、社会保障の縮小と、複数の不利な要因が積み重なった世代です。
以下は2018年の統計ですが、新卒で就職できなかった多くの方が非正規などで働いている現状が顕著に表れています。
このように、就職氷河期世代の多くが厳しい生活をしています。