3. 就職氷河期世代の“お金が貯まらなかった構造的理由”
就職氷河期世代が貯蓄を十分に行えなかった背景には、個人の努力ではどうにもならない社会的・経済的な構造の壁が存在しています。
非正規雇用の長期化と収入の低さ
就職氷河期世代は、正社員になれず非正規雇用で働く人が多くいました。
非正規は収入が少なく、賞与や退職金もないため、生活を維持するだけで精一杯という人も多いのが実情です。
長く非正規でいると正社員に転職するのも難しくなり、収入面の改善が見込めず、貯蓄に回せる余裕が生まれにくくなります。
転職市場の整備不足とキャリア構築の難しさ
当時は転職支援や職業訓練が充実しておらず、一度非正規になると正社員への道が閉ざされがちでした。
また、非正規の職歴がキャリアとして評価されにくい風潮もあり、安定した雇用や収入を得にくい状況が続きました。
住宅ローンや教育費にお金がかかる時期と重なったタイミングの悪さ
この世代は結婚・子育て・住宅購入など支出が増える時期に差し掛かっています。
収入が限られるなかで住宅ローンや教育費が重なり、将来に備えた貯蓄をする余裕がないまま中高年期を迎えるケースも多く見られます。
これらのように、現時点での貯蓄不足は本人の努力だけでは解決しがたい構造的な問題といえます。
著者
私たちは、保険会社・大手銀行・証券会社など金融機関での勤務経験を有したメンバーで構成する、株式会社モニクルリサーチ運営の『LIMO(リーモ)〜くらしとお金の経済メディア〜』のマネー編集部です。
三井住友信託銀行株式会社出身の和田直子・株式会社三菱UFJ銀行出身の中本智恵・SMBC日興証券株式会社出身の安達さやか・日本生命保険相互会社出身の村岸理美などを中心としたメンバーで構成。それぞれが大手金融機関にて主にリテール・法人・富裕層向けの資産にまつわるアドバイス業務を経験。主に国内外株式の仲介、国内外の債券、投資信託、生命保険の販売業務に従事し、トップセールスで多数の表彰歴を持つ人や、研修講師として年間100回超の登壇経験を持つ元研修講師なども在籍。
専門性の高いテーマで年間8000本以上の企画・執筆・編集・監修の実績があり、特に以下の分野を中心に、厚生労働省・金融庁・総務省などの官公庁の一次情報をベースに記事を企画・執筆・編集している。
【主な執筆分野】
公的年金制度(厚生年金保険・国民年金)、社会保障制度、相続・贈与・退職金、NISA・iDeCoなどの税制優遇制度、資産運用・資産形成・保険など
執筆・編集した記事は、累計で1億PVを超える実績があり、Yahoo!ニュース経済カテゴリでアクセスランキング1位を多数達成。老後の生活設計、年金制度の最新動向、ライフイベントに備えた資産形成などに強みをもつ。
メンバー全員が【1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)】【2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)】【CFP®資格】【一種外務員資格(証券外務員一種)】などの専門資格を保有し、実務から得た知識をもとに、複雑なお金の問題を「わかりやすく、正確に」伝えることに注力している。
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