私たちが「年金」「老齢年金」などと呼ぶ公的年金の老齢給付はシニアライフを支える大黒柱です。でも、この老齢年金以外にも、シニアが受け取ることができる公的な給付金や手当はいくつかあります。

そして気を付けておきたいのが、こうした公的支援の多くが、支給要件を満たしていても「申請手続きをおこなわないと1円ももらえない」、申請主義がとられている点。黙っていて勝手に振り込まれるわけではないのです。

特に重要なのが、老齢年金に「上乗せ」される加給年金や、2025年度に基準額が増額された老齢年金生活者支援給付金など、シニアの生活に直結する支援でしょう。

年末の忙しい時期ですが、ご自身やご家族が活用できる制度がないか確認することも、家計の安心につながります。

さらに、セカンドキャリアを築く上で重要な再就職手当などの雇用保険関連の給付金もご紹介します。こうした仕組みを知っておき、最大限に活用することは、新NISAなどを用いた資産形成と並行して、老後資金を確実にするための大切な心構えと言えるでしょう。

では、詳しく見ていきたいと思います。

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1. 【ふつうの年金だけじゃない】申請しないと振り込まれない《公的支援》は結構多い

公的年金(老齢年金・障害年金・遺族年金)は、私たちの暮らしを支える大切なセーフティーネットです。

ただし、支給要件を満たしたら自動的に振り込まれるわけはありません。年金を受け取るためには「年金請求書」を提出して請求手続きをおこなう必要があります。

国や自治体による「手当」「給付金」「補助金」などの多くもまた、受け取るためには申請手続きが必要です。

申請期限や添付書類などのルールを守れなかった場合、本来受け取れるはずのお金が減額されたり、受け取れなくなってしまったりする可能性もあります。

公的な支援制度を必要に応じて確実に活用するためには、自分がどのような支援内容の対象となるかを理解し、手続きをしっかりおこなうことが大切です。