2. 日本では管理職が「罰ゲーム」の声も。考えられる理由と対策は

中間管理職の平均年収は高い傾向にあります。一方で、日本では管理職が時に罰ゲームといわれることもあります。

PRTIMES「「この仕事、本当に“管理職”がやるべき?」上司の時間泥棒業務ランキングTOP100(管理職400人以上のリアルな叫び)」によれば、株式会社プロストイックが行った「やりたくないけど、やらなければいけない・対応している業務」に関する調査では、管理職がやりたくないけど対応している業務として「第1位:細かい報告書作成(上層部への定点報告)」「第2位:意味のない会議への出席」「第3位:社内会議の議事録作成」などがランクインしています(2025年4月30日公表)。

ランキングでは報告書や会議などについて挙げられていますが、管理職は以下のような理由で大変だと言われることがあります。

  • 業務量が多く、長時間労働になりやすい
  • 責任が重い
  • 上司と部下の間で板挟みになる
  • プレッシャーがかかりやすいなど

中間管理職は自身の仕事はもちろんのこと、部下の育成やサポート、マネジメント業務などの管理や、現代ではプレイヤーも兼ねている場合もあり、業務量が多くなる傾向があります。

さらに、さまざまなシーンで責任者として意思決定をする必要があります。

また、上司と部下の間で板挟みになることもあり、意見の食い違いがあれば、両者の意見をうまくまとめる場面もあるでしょう。

ワークライフバランスという観点でみると、核家族が多い現代日本においては家事や育児などの家庭内での仕事量も多く、長時間の仕事に家庭の仕事も追加となり疲弊してしまう場合も少なくありません。

一昔前と比べて働き方や生き方などが多様化している現代においては、個人の希望も多様化しています。プレイヤーでい続けたい、プライベートを大切にしたいなどという人もおり、個人の希望や適性によっては管理職を希望しない人もいるでしょう。

一方で、管理職を希望している人もおり、また管理職だからこそ得られる経験があったり適性が合う場合もあります。

管理職の主な仕事は目標達成に向けた計画立案や部下の育成・管理、リソース配分など。適性がある場合には自身の成長に繋がり、また目標の達成や部下の成長による喜びを感じたりもするでしょう。

罰ゲームといわれる理由の一つとして業務量の多さがありますが、たとえば社内のDX化を進めるなどにより作業時間を減らしてマネジメント時間を増やし、育成に力を入れることで先ほどのランキングに挙がったような仕事は短縮化できる場合もあります。仕事はもちろん、家庭も含めて環境調整を進めたり、得手不得手なども考え適切なリソース配分をすることは大切でしょう。