11月は「ねんきん月間」です。日本年金機構と厚生労働省が、公的年金制度の啓発を目的に定めました。

さて、公的年金の支給は2カ月に1回で、次回は12月15日です。

この日、60万円以上もの年金が振り込まれる人は、厚生年金受給者の中でどれほどの割合を占めているのでしょうか。

厚生労働省の資料をもとに確認していきます。

※本記事でご紹介する厚生年金受給額は、全て国民年金(基礎年金)が含まれます。

1. 公的年金「国民年金・厚生年金」って、どんな仕組み?

日本の公的年金は「国民年金」と「厚生年金」の2階建て構造になっています。

日本の年金制度のしくみ

日本の年金制度のしくみ

出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」等を参考にLIMO編集部作成

1.1 国民年金(1階部分):加入対象者・保険料・年金額の決定方法

国民年金は、基本的に日本国内に住む20歳以上60歳未満のすべての人が加入する義務があります。

保険料は一律で、納付期間に応じて将来受け取ることができる老齢基礎年金の金額が決まります。

1.2 厚生年金(2階部分):加入対象者・保険料・年金額の決定方法

公務員や会社員が加入する厚生年金は、収入に応じた保険料を支払うため、受け取れる年金額も人によって大きな差が出ます。

現行制度では、厚生年金に一度も加入したことがない人が年金月額10万円以上を受け取るのは、ほぼ不可能といえます。

では、実際に厚生年金に加入している人の中で、次の年金支給日に60万円以上を受け取っている人はどれくらいいるのでしょうか?