3. 就職氷河期世代がお金を増やすには
就職氷河期世代として苦しい収入事情を体験した人でも、資産運用をすればお金を増やせて余裕のある暮らしを実現できる可能性があります。
資産運用で活用したい制度は「NISA」です。NISAは運用益が非課税となるため、通常20.315%かかる所得税や住民税がかかりません。非課税で運用できる期間に制限はなく、口座も一度開設すれば恒久的に利用できます。
NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つがあります。初めて投資をする人は、金融庁が厳選した投資信託に投資できる「つみたて投資枠」の活用から始めましょう。次第に資産が増えてきたら、株式などにも投資できる成長投資枠を活用していくとよいです。
ただし、NISAは投資であり、必ずお金が増えるとは限りません。運用結果が投資したお金を下回る元本割れが起きる可能性もあります。元本割れのリスクをできる限り減らすためにも、長期的にコツコツ積み上げる形で投資をしていくとよいでしょう。
4. まとめ
就職氷河期世代は満足いく雇用機会を得にくく、難しいキャリア形成を強いられてきました。そうした人々を支援するためにも、国はさまざまな制度を用意しています。年齢を重ねてきたこともあり、貯蓄や収入の状況も人によって異なるでしょう。
とはいえ、老後の生活は必ずやってきます。老後さらに苦しい生活とならないよう、資産運用などで十分な貯蓄・資産を備えておきたいところです。
参考資料
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」
- 厚生労働省「生活福祉資金貸付条件等一覧(※新型コロナウイルス感染症の特例貸付の内容ではありません)」
- 厚生労働省「生活困窮者自立支援制度」
- 厚生労働省「生活保護制度」
- 金融庁「NISAを知る」
石上 ユウキ