4. 繰下げ受給に向いているのはどんな人?
繰下げ受給が向いているのは、以下のような方です。
- 健康状態が良く長生きの可能性が高い方
- 65歳以降も仕事で十分な収入があり、今すぐ年金を受給する必要がない方
- 老後資金や他の収入源が確保されており、年金を後ろ倒しにしても生活に支障がない方
一方で、以下のような方は繰下げ受給を選択しないほうが良いかもしれません。
- 65歳以降の生活費を年金に頼らざるを得ない方
- 健康上の理由や家計状況などから長寿に自信が持てない方
- 加給年金や各種手当など、65歳から受給したほうが有利になる方
5. まとめにかえて
繰下げ受給は、長期的に見れば年金額を大きく増やせる可能性があり、人生100年時代の「長生きリスク」に備える有力な選択肢となり得ます。
一方で、年金を後ろ倒しにする間は受給できないリスクや、早期に亡くなった場合に損になる可能性など、さまざまなデメリットが存在します。
そのため、ご自身のライフプランや健康状態、家計状況などを総合的に考慮して判断することが大切です。
「いつ、どこで、どの程度のお金が必要なのか」を明確にし、年金だけでなくご自身の金融資産とのバランスも踏まえながら、慎重に検討しましょう。
参考資料
加藤 聖人