4. 【申請すると国からもらえるお金】医療・介護関連
次に、シニア世代が対象の「申請すると国からもらえるお金」として、医療費用や介護費用も挙げられます。
医療費については、自己負担額が一定の金額を超えた場合、申請を通じて超過分が払い戻される仕組みが存在し、この超過分の払い戻しは、自己負担限度額を超えた金額に対して行われます。
また、介護費用についても、申請することで「高額介護サービス費」として給付金が支給される制度があります。
さらに、1年間に支払った医療保険と介護保険の自己負担額を合算し、その合計額が一定の金額を超えると、超過分が払い戻される「高額医療・高額介護合算療養費」という制度も利用可能です。
5. 「自治体独自」の支援(給付金・補助金・手当)もある?
ここまで、シニア世代向けの「申請すれば国からもらえるお金」について説明してきましたが、地方自治体による独自の支援策も多く存在します。
たとえば、愛知県名古屋市では、65歳以上の市民を対象に、市バスや地下鉄を実質無料で利用できる「敬老パス」を提供しています。
また、大阪府摂津市では、65歳以上の住民(年度内に65歳になる方も対象)に対して、「はり・きゅう・マッサージ施術費」の助成を行っています。
このように、シニア世代を支援する自治体独自のサービスは多岐にわたるため、住んでいる地域で利用できる支援がないか、一度調べてみることをおすすめします。
6. シニア世代が対象の国から支給されるお金は「申請をしないともらえない」
本記事では、シニア世代が対象の「申請をすれば受け取れるお金」について紹介していきました。
本記事で紹介したように、国は生活が困難なシニア世代を支援するため、さまざまな施策を行っています。
ただし、これらの給付金支援は「申請をしなければ受け取れない」ことが多いため、注意が必要です。
給付の対象となる方は、忘れずに申請を行い、支援を受けられるようにしましょう。
参考資料
- 内閣府特命担当⼤⾂(経済財政政策)「国⺠の安⼼・安全と持続的な成⻑に向けた総合経済対策」
- 厚生労働省「「年金生活者支援給付金制度」について」
- 日本年金機構「加給年金額と振替加算」
- 生命保険文化センター「高額療養費制度について知りたい」
- 生命保険文化センター「公的介護保険で自己負担額が高額になった場合の軽減措置とは?」
- 厚生労働省「離職されたみなさまへ <高年齢求職者給付金のご案内>」
- 厚生労働省「Q&A~高年齢雇用継続給付~(Q8)」
- ハローワークインターネットサービス「雇用継続給付」
- 厚生労働省「令和7年4月1日から高年齢雇用継続給付の支給率を変更します」
- 厚生労働省「高額医療・高額介護合算療養費制度について」
- 摂津市「はり・きゅう・マッサージ施術費の助成」
- 名古屋市「敬老パスについて」
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」
和田 直子