4. 「住民税非課税世帯にならない」ことにメリットはある?

シャボン玉

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「住民税非課税世帯にならない」ことで享受できるメリットとしては「所得を増やせて自分の理想のライフプランを描きやすい」「自立した生活ができる」などが考えられます。そのなかでも「社会的信用を得やすい」のは比較的大きなメリットといえるでしょう。

とくに、クレジットカードの作成やローンの契約、不動産の賃貸などでは、非課税世帯であるよりも苦労しない可能性が高いです。クレジット・ローン・賃貸は、契約前の審査で利用代金や賃料などを支払える能力が十分にあるかを確かめられます。支払能力は資産額ではなく収入額をもとに判断されるケースが多いです。そのため、非課税世帯だと、たとえ資産が十分にあっても「収入に乏しい」と見られかねないのです。

ローン契約や賃貸契約がスムーズにできれば、住居や車などの資産購入も実現しやすくなります。社会的信用をなかなか得にくい点は、非課税世帯の数少ないデメリットといえます。

5. 「非課税世帯」になることを無理して狙わない

住民税非課税世帯であれば、納税負担が緩和されるうえ、社会保険や医療の優遇措置、給付金の支給を受けられます。明確なデメリットもほぼありません。

だからといって、無理に非課税世帯を目指して収入を抑えることはしないでよいでしょう。とくに「本当は働いて不安なく生活できる収入を得たい」「できれば老後の余生を余裕ある暮らしで楽しみたい」という人であれば、いくら優遇措置などがあっても、フラストレーションの溜まる生活となってしまいます。

非課税世帯を無理して目指すよりも、自分の生活やライフプランを実現できるよう努力するほうが、より充実した日常を過ごせるのではないでしょうか。

参考資料

石上 ユウキ