シリーズでお伝えしている「企業年収給与研究」。最新の有価証券報告書をもとに注目企業の従業員の年収・給与や従業員数を見ていきましょう。今回は国内大手飲料メーカーであるサントリー食品インターナショナルです。
サントリー食品インターナショナルの平均年間給与はいくらか
サントリー食品インターナショナル(提出会社)の2017年12月31日時点での平均年間給与は 1085.7円と1000万円を超えています。また、従業員の平均年齢は39.6歳となっており若干ですが40歳を下回っています。平均勤続年数は14.5年となっています。
サントリー食品インターナショナルの従業員数は何人か
有価証券報告書の提出会社(単体)の従業員数は2017年12月31日時点で503名。単体で500人以上の従業員数がいます。単体のセグメント別従業員数は以下の通りです。
- 日本:323名
- 本社(共通):180名
また、連結の従業員数は2万3219名。セグメントごとの内訳は以下の通りです。
- 日本:9575名
- 欧州:3871名
- アジア:6385名
- オセアニア:884名
- 米州:2323名
- 本社(共通):181名
過去の業績動向
サントリー食品インターナショナル(連結)の業績推移についても見ておきましょう。サントリー食品インターナショナルでは国際会計基準(以下、IFRS)により連結財務諸表を作成しています。
まず、売上収益ですが、2016年12月期から2017年12月期にかけて増収となっています。2016年12月期に1兆2091億円であった水準が、2017年12月期には売上高は1兆2340億円となっています。
税引前利益も先に見た同期間で増益となっています。2016年12月期に1078億円であったのが、2017年12月期に1144億円となっています。
投資家が重視する「ボトムライン」でもある親会社株主に帰属する当期利益は、2016年12月期には715億円あったものが、2017年12月期には781億円になっています。
今後の注目点
サントリー食品インターナショナルでは長期経営戦略として下記の7つを重点項目として事業をしています。
- 各国・各地域の嗜好と健康ニーズに合わせたポートフォリオの進化
- 業界変化を捉え、技術革新を活用した飲み場・買い場(アベイラビリティ)拡大
- 競争力を生み出すグローバルでのMONOZUKURIの革新
- 成長市場にフォーカスしたエリア拡大戦略
- RTD(Ready To Drink)飲料にとどまらない次世代ビジネスモデルの確立
- サステナビリティ経営と地域社会への貢献
- 「現場」が主役のユニークなグローバル経営体制(組織・人材・風土)の深化
また、同社は2030年に売上2.5兆円を目指しています。2030年長期経営戦略に基づく2020年までの目標(中期経営計画)は 、売上においては既存事業で市場以上の成長に加え、新規成長投資で更なる増分を獲得すること、また利益においては営業利益で平均年率1桁台半ば以上の成長をしていくことを掲げています。
まとめにかえて
年収や給与といった金銭面での条件は仕事をする人にとっては誰もが気になる要素ではないでしょうか。金銭面での処遇以外にも、働きがいや働きやすさといった職場環境が大事なのは言うまでもありません。
ただ、年収や給与などの「お金」の話は親しい仲でも聞きにくいというのが実際ではないでしょうか。こうしたデータが就職活動や転職活動の参考になれば、幸いです。
【注意点】有価証券報告書における年間平均給与及び従業員数について
平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。また、従業員数は就業人数です。基本的には、社外からの出向者を含み、社外への出向者は含みません。
【ご参考】有価証券報告書とは
日本証券業協会によれば、有価証券報告書は「金融商品取引法に基づいて上場会社が事業年度ごとに作成する会社内容の開示資料です。株式を上場している会社は、各事業年度終了後、3か月以内に財務局長および上場証券取引所に有価証券報告書の提出が義務付けられています」とされています。
LIMO編集部