年収1,000万円というと一般的には非常に高収入と思われている金額ですが、果たしてそのような年収をもらっている人の生活はどのようになっているのでしょうか。今回は典型的な傾向についてご紹介していきます。
年収を上回る浪費に走る
年収1,000万円だからといって「うちは暮らし向きが豊かだ」という意識でいると、生活が苦しくなることがあるようです。特に、共働きではなく世帯年収1,000万円というケースでは、そのような状況に陥ることも少なくないと言われます。
その一因として、年収が増加したことで「見栄を張りがち」ということがあるかもしれません。しかし、高級住宅地に一戸建てのマイホームを持ちたい、子供を有名な私立の学校に入れたい、年に何度かは海外旅行に行きたい、高価な輸入車を所有したいなど、あれこれ贅沢をしているとあっという間にお金が飛んでいってしまいます。
思わぬ落とし穴が待ち構えている!?
このような浪費傾向になる場合、年収1,000万円といっても実際の可処分所得はそれほど高くないという現実をよく理解していないことが落とし穴になるようです。
年収が上がれば当然、所得税や住民税も上がっていきます。年収1,000万円といってもこうした税金や社会保険料などが引かれると、手取りは700万円~750万円程度になってしまいます。
また、税金の支払いがは年収アップと同時ではありません。そのため年収がアップすると、それ以前よりも見た目には手元に現金が残ります。そこでついつい油断して、友人などに気前よくおごってしまい、あとあとしまった!と焦ることもあります。
そうしたこともあり、年収を調整しやすい経営者や仕事の多いフリーランスの人の中には、年収を大きく変えないように工夫している人もいるようです。
将来への不安
一方で、年収が上がると将来への不安を持つ場合もあります。こうした人にありがちなのは「次はどうなるのか」「いつまでこの状態でいられるのか」などと考えざるを得ない状況に置かれるということです。出世をしてその年収を手にしたことによって、逆に不安も出てきます。
部下の評価、さらなる出世に向けた競争相手は誰だろうか、などとついつい考えすぎてしまうのは、そのポジションに置かれたからこそのストレスゆえ、ということもあるでしょう。
現時点では金銭的に恵まれているといっても、今後も継続して高収入を得るためには、ストレスとの向き合い方なども含めいろいろとコントロールしなければならない要素がありそうです。
まとめにかえて
「平成28年分 民間給与実態統計調査」によると、年間給与所得で1,000万円以上を手にできるのは給与取得者のわずか4%程度。そのため、年収1,000万円は一つの到達点ではあるかもしれませんが、気が緩んで浪費してしまったり、逆に不安に苛まれるなど、必ずしもいいことばかりではないようです。
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LIMO編集部