「中外製薬で働くと、実際どのくらいの給料がもらえるのか?」「日本を代表する医薬品メーカーの待遇は、他業界と比べて高いのか」と気になっていませんか?
中外製薬が2026年3月に提出した有価証券報告書によると、提出会社(単体)の平均年間給与は1350万7769円でした。
ただし、この金額には賞与及び基準外賃金も含まれており、年齢や勤続年数によって額面の印象と実感には差が出ることもあります。
本記事では、平均年間給与や平均年齢・勤続年数、従業員数に加え、直近5年間の売上収益・利益の推移も有価証券報告書のデータをもとに確認します。
就職・転職先を検討する際の参考はもちろん、株主として投資判断を行う際にもぜひご活用ください。
- 平均年間給与は1350万7769円:提出会社(単体)の2025年12月期実績で、平均年齢42歳7カ月・平均勤続年数15年5カ月に対する、賞与及び基準外賃金を含む金額である。
- 従業員数は単体5104人・連結7872人:医薬品事業のみの単一セグメントで、グループ全体では単体の1.5倍超の人員を抱えている。
- 連結売上収益は1兆2579億円で前期比7.5%増:新製品や主力品の伸長、ロシュ向け輸出の増加が増収増益を牽引した。
1. 中外製薬の平均年間給与はいくらか
有価証券報告書によると、中外製薬(提出会社単体)の2025年12月31日時点における平均年間給与は、1350万7769円でした。
平均年齢は42歳7カ月、平均勤続年数は15年5カ月となっています。
なお、この平均年間給与には賞与及び基準外賃金が含まれています。
2. 中外製薬の従業員数は何人か
有価証券報告書によると、提出会社(単体)の従業員数は2025年12月31日時点で5104人でした。
一方、連結ベースの従業員数は7872人となっています。
中外製薬は医薬品事業のみの単一セグメント・単一事業部門であり、単体・連結ともに同事業内での従業員数です。
3. 過去5年間の業績推移
中外製薬(連結)の業績推移も確認しておきましょう。
売上収益は、2021年12月期の9998億円から増加傾向が続き、2025年12月期には1兆2579億円となりました。
前期比では7.5%の増収です。
当社の株主に帰属する当期利益も、2021年12月期の3030億円から2025年12月期には4340億円に拡大しています。
2025年12月期は、新製品のフェスゴやピアスカイ、主力品のバビースモ・エンスプリング・ヘムライブラが伸長したほか、ロシュ向けのヘムライブラやアクテムラの輸出増加も業績を押し上げました。
4. まとめにかえて
年収や給与といった金銭面での条件は、仕事をする人にとって誰もが気になる要素ではないでしょうか。
金銭面の処遇だけでなく、働きがいや働きやすさといった職場環境が大切なのは言うまでもありません。
とはいえ、「お金」の話は親しい仲でも聞きにくいというのが実際ではないでしょうか。
こうした有価証券報告書ベースのデータが、就職活動や転職活動、そして株式投資の参考になれば幸いです。
4.1 【注意点】有価証券報告書における年間平均給与及び従業員数について
平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。また、従業員数は就業人員数となっています。
4.2 【ご参考】有価証券報告書とは
日本取引所グループによれば、金融商品取引法に基づく法定開示として、財務内容や事業・営業の概要を記した有価証券報告書を各地財務局に提出することが上場企業に義務付けられており、その内容は金融庁のEDINETで誰でも閲覧できるとされています。
5. 本記事の監修を終えて:新NISAで資産運用を行う元FP会社職員の監修者コメント
有価証券報告書に記載される平均年間給与や従業員数は、賞与や基準外賃金を含めた会社全体の平均値であり、年齢や役職、勤続年数によって実際の手取り額には幅があります。就職活動や転職活動でこうしたデータを参考にする際は、平均値だけでなく、初任給や賞与の支給実績、住宅手当・退職金制度といった福利厚生面もあわせて確認することをおすすめします。
特に中外製薬のように平均勤続年数が15年を超える企業は、長期的なキャリア形成を前提とした人事制度が整っている傾向があり、腰を据えて働きたい方にとっては安心材料になり得ます。
一方、投資家目線で見ると、平均年間給与の水準や従業員数の推移は、企業がどれだけ人的資本に投資しているかを測る手がかりになります。中外製薬は、2025年12月期の連結売上収益が1兆2579億円、当社の株主に帰属する当期利益が4340億円と、いずれも過去5年で着実に拡大しており、新製品やロシュとの戦略的アライアンスを通じた海外輸出の増加が業績を下支えしています。人件費の増加を単なるコスト増と捉えるのではなく、優秀な人材を確保・維持するための中長期的な投資として捉えられるかどうかが、株式を長期保有する際の判断材料の一つになるでしょう。
新NISAなどを活用して中外製薬株に長期投資を検討する場合は、平均年間給与や従業員数の推移とあわせて、有価証券報告書に記載される研究開発費の水準や、パイプライン(開発中の新薬候補)の進捗状況もチェックすることをおすすめします。医薬品業界は研究開発投資の成否が将来の収益力を大きく左右するため、給与水準だけでなく、事業全体の持続的な成長性を多角的に見極める視点を持つことが大切です。
参考資料
マネー編集部年収班
