2.1 特別養護老人ホーム(特養)
特別養護老人ホームは要介護3以上の方が入居できる施設です。
要介護1~2以上の方も自治体からの許可を得ることができれば入居できます。
特別養護老人ホームには「ユニット型個室」や「多床室」などいくつかの部屋のタイプがあり、どのタイプの部屋を利用するかや、利用者・扶養家族の負担能力などにより利用料が定められます。
また、費用は「居住費」や「食費」、「日常生活費」などいくつかの項目に分かれますが、これらを合計すると、特別養護老人ホームの相場は自己負担額で10万~14万円です。
2.2 介護老人保健施設(老健)
介護老人保健施設は退院後にすぐに在宅で生活することが難しい方がリハビリを通して在宅生活に復帰することを目的とした施設です。
介護老人保健施設にもいくつかの部屋のタイプがあります。
また、費用は「賃料」や「食費」、「介護サービス料」などいくつかの項目に分けることができ、利用料の月額相場は10~20万円程度となっています。
2.3 介護療養型医療施設(療養)
介護療養型医療施設は2018年4月に創設された比較的新しい施設で、要介護度の高い方を中心に受け入れが行われています。
介護療養型医療施設も他の公的施設と同様、いくつかの部屋タイプがあり、利用料が異なります。
厚生労働省老健局「介護老人保健施設」によると、利用者1人1月当たりの費用額が令和4年は32万2900円でした。
これまでの3つの施設の中では特別養護老人ホーム(特養)の費用が比較的安価です。所得に応じた利用料金が設定されるため、公的年金だけの収入でも利用できる可能性があります。
ただし、特養は人気が高く、地域によっては長い待機期間が必要な場合もあります。
次章では老人ホームの入居費用をできるだけ抑える方法を解説します。