2. 「老齢基礎年金」はいくら増えるのか

老齢基礎年金(国民年金)は、20歳から60歳までの40年間加入する年金です。この間にすべて保険料を納めていれば、基礎年金は満額受給となります。基礎年金が満額となるとそれ以上受給金額を増やせないため、会社員は基本的に基礎年金を増やす術はありません。

ただし、60歳になった時点で基礎年金の受給資格を満たしていない場合や、保険料を納めておらず満額受給できない場合は「国民年金への任意加入」が可能です。任意加入は60歳から65歳までの間で基礎年金へ任意で加入することで、受給額を満額に近づけられる制度です。

しかし、任意加入の条件の一つとして「厚生年金保険に入っていないこと」があるため、制度を使うには、60〜65歳まで厚生年金が適用されていない企業で働く必要があります。

2024年の基礎年金の満額受給額は、月額6万8000円です。年金額は物価や賃金の変動によって改定されるため、今後安定した経済成長が続けば、私たちが受け取る年金は多少増額されると考えられます。