数年前に「老後2000万円問題」が大きな話題となったことから、老後までにある程度の資金準備を意識している人も多いのではないでしょうか。
確かに「2000万円」という金額がインパクトがあり、印象強かったものです。
しかし、ある1年における無職夫婦世帯の平均収支で算出されたデータであることから、夫婦の家計や調査年度によって実際の金額は異なるものです。
とはいえ、現在70歳代を迎える世代でも、貯蓄ゼロで老後生活を送っている世帯が一定数存在する点は懸念事項だといえるでしょう。
8月からは電気代・ガス代の補助が再開されるとはいえ、物価上昇によりシニアの懐事情は厳しいと窺えます。
毎月の支出だけでなく、医療費や介護費などの支出も考慮する必要があり、貯蓄ゼロ世帯では老後破産のリスクが非常に高くなります。
では、老後破産を避けるために、現役世代が取り組みたいことは何があるのでしょうか。
本記事では、老後破産を避けるために現役世代が取り組みたいこと3選を紹介していきます。
70歳代におけるリアルな貯蓄事情についても紹介しているので、あわせて参考にしてください。
1. 70歳代の平均貯蓄額はいくら?
まずは、老後生活を迎えている世代となる70歳代の平均貯蓄額から確認していきましょう。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」によると、70歳代の二人以上世帯・単身世帯の平均貯蓄額は下記の結果となりました。
- 70歳代 二人以上世帯:平均値1757万円・中央値700万円
- 70歳代 単身世帯:平均値1529万円・中央値500万円