国税庁の調査によると日本の平均年収は443万円ですが、正社員に限定すると508万円となります。
正社員以外（非正規雇用）の平均年収は大きく下回り、198万円でした。
年収が約200万円という場合、将来は厚生年金がいくら受け取れるのでしょうか。
年金に対する不安を抱える方も多いですが、正しく理解することで、適切に老後のために備えていきましょう。
【注目記事】【年金】みんな「厚生年金と国民年金」は本当は月いくらもらっているのか
1. 年収200万円の人が受け取る厚生年金は月額約10万円
国税庁の「令和3年分 民間給与実態統計調査」によると、正社員以外（非正規雇用）の平均年収は198万円です。
今後も同じ雇用形態・年収ラインで働くと想定し、年収200万円の人がもらえる厚生年金額をシミュレーションしてみましょう。
1.1 厚生年金の受給額の計算式
- （A）2003年3月以前：平均標準報酬月額×7.5／1000×2003年3月までの加入期間の月数
- （B）2003年4月以降：平均標準報酬額×5.769／1000×2003年4月以降の加入期間の月数
（ A ＋ B ）× 0.995
※従前額保障で計算する場合
このように加入の時期によって計算式が異なるため、ここではわかりやすく2003年4月以降に加入したとして試算します。
1.2 試算条件
- 年収200万円から平均標準報酬額は16万6000円とする
- 2003年4月以降に厚生年金に38年間加入した
- 国民年金は40年間未納なし
- 配偶者や扶養家族はいない
1.3 シミュレーション
上記の計算式にて算出すると、年収200万円で38年間働いた場合、厚生年金は年額で約44万6000円となりました。
さらに老齢基礎年金（国民年金）の満額79万5000円を足すと、合計で約124万1000円となります。
月額にすると約10万3000円です。
実際には38年間を通して年収200万円であるケースはまれですが、一つの目安となるでしょう。
※昭和21年4月1日以前に生まれた方については、給付乗率が異なります。
※年収÷12で仮の平均標準報酬月額を算出しています。実際には「平均標準報酬月額」「平均標準報酬額」を用いるため、厳密には年収と異なります。
※あくまでも概算のため、実際の受給額とは異なるケースがあります。
※老齢基礎年金は2023年度新規裁定者の基準額です。
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