2024年から新NISAがスタートする予定です。「貯蓄から投資へ」の流れを促進し、国民の自助努力による資産形成を促す目的です。

しかし、「投資に回す余力がない」という家庭も多いでしょう。

一般的な家庭の経済状況はどうなのでしょうか。日本人の貯蓄額のリアルを解説します。

【日本人の貯蓄】平均と中央値はいくら?単身・二人以上世帯で確認

金融広報中央委員会「令和4年(2022年)家計の金融行動に関する世論調査[総世帯]」によると、日本人の平均貯蓄額は1150万円、中央値は250万円です。

続いて、日本人の平均貯蓄額を「単身世帯」「二人以上世帯」に分けて、確認しましょう。

【日本人の貯蓄】平均と中央値(単身世帯)

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」によると、単身世帯の平均貯蓄額は871万円です。

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出所:「家計の金融行動に関する世論調査2022年」(単身世帯調査)

平均値871万円に対して、中央値は100万円と700万円以上もの差があります。

同調査によれば、金融商品を「いずれも保有していない」と回答した世帯が4.9%を占めており、世帯間の経済格差が激しいことが分かります。

平均値は直近10年で750万円から1000万円程度で推移していますが、毎年増加しているわけではありません。

【日本人の貯蓄】平均と中央値(二人以上世帯)

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」によると、二人以上世帯の平均貯蓄額は1291万円です。

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出所:「家計の金融行動に関する世論調査2022年」(二人以上世帯調査)

平均値1291万円に対して、中央値は400万円です。こちらも約900万円の差が開いています。

同調査によれば、貯蓄ゼロ世帯は2.6%です。

単身世帯より貯蓄額が多いですが、平均値と中央値の開きがあり、単身世帯同様に世帯間格差が大きいことが分かります。

直近10年は1100万円程度で推移していますが、コロナ禍の2020年、2021年に貯蓄額が増加しています。

日本と世界の金融資産の内訳を比較

2022年8月31日に公表された日本銀行「資金循環の日米欧比較」によると、家計の金融資産の構成は以下のとおりです。

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出所:日本銀行「資金循環の日米欧比較」

日本人は欧米と比べて、現預金(54.3%)中心で貯蓄をしていることが分かります。株式等や投資信託などリスク性金融資産の割合が低いことが特徴です。

日米で比較すると、現預金と株式等や投資信託の割合がほとんど逆転しています。

金融資産の構成の違いは、貯蓄額の推移にどのような影響を与えるのでしょうか。

2019年4月12日に公表された金融庁「人生100年時代における資産形成」によると、日本はアメリカやイギリスと比較して、運用リターンによる金融資産額の伸びが小さくなっています。

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出所:金融庁「人生100年時代における資産形成」

家計の金融資産に株式等や投資信託の占める割合が高いアメリカは1998年から20年間で金融資産が2.7倍に増加していますが、日本は1.4倍にとどまっています。

一方で、運用にはリスクもつきものですから、リスクを把握して家庭にあった貯蓄が大切でしょう。

お金が逃げていく人のNG習慣4選

「貯蓄したいのになかなかお金が貯まらない」という場合は、お金が逃げてしまう習慣がついていることもあります。

新年度がはじまり新たな生活がスタートする今、「今年こそちゃんと貯蓄したい」という方もいるでしょう。

最後にお金が逃げて、貯金できない人のNG習慣を4つご紹介します。

お金が逃げていく人のNG習慣1.収支を管理していない

収入と支出のバランスを把握せず、収入以上に支出が多いと貯蓄ができません。

特にクレジットカードや分割払いなどの利用によって支出が分散すると、実際の支出額を把握することが難しくなります。

毎月の収支を正確に把握し、定期的に支出を見直すことが大切です。

お金が逃げていく人のNG習慣2.先取り貯金をしていない

「貯蓄しよう」というモチベーションだけでは、なかなか貯まりにくいもの。確実に貯めるには、給料日に貯蓄して残りのお金で生活する「先取り貯金」をおこないましょう。

これなら一度申し込めば、基本的に自動で貯蓄が可能です。手間がかからないのに、きちんと貯めることができるので、この春検討してみましょう。

お金が逃げていく人のNG習慣3.「お金をかける=幸せ」という価値観

旅行やレジャーに出かける際、「お金をかけるほど幸せ」と思ってしまいがちではないでしょうか。

休日の予定をすべてお金がかかるレジャーのみにしてしまうと、貯まるお金も貯まりません。たとえばお子さんのいる方なら図書館や公園、アスレチック、工場見学など、お金をかけなくても楽しめる遊びはあります。

また、常に新しいものを買ったり、高級品を手に入れたりすることが幸せと感じる人も。しかしよく考えてみれば、本当はそこまでほしくなかったなんて経験は誰しもあるでしょう。

「お金をかければ幸せ」「お金をかければ安心」という習慣がある方は、一度立ち止まって本当の楽しみや欲しいものについて考えてみるといいでしょう。

お金が逃げていく人のNG習慣4.少額を軽視して使いがち

たとえばATM手数料や日々のコンビニでの買い物など、少額なら深く考えず使ってしまう方もいます。

ただ塵も積もれば山となり、意外と大金を使っている場合もあります。

新たな生活がはじまる春だからこそ、普段の生活を見直して無駄なお金を省いてみましょう。

長い目で見た資産形成を

単身世帯、二人以上世帯ともに貯蓄の平均値と中央値の差が激しく、世帯間の経済格差が広がっていることが分かります。

国際比較でみると日本は主に現預金で貯蓄するので、運用リターンが低いことが特徴といえるでしょう。

確実に貯蓄をするにはお金が逃げるNG習慣をやめ、先取り貯金などで計画的に貯めることが大切です。

また、2024年からは新NISAがはじまる予定です。少子高齢化の今、運用も含めた資産形成も重要となるでしょう。

この春、情報収集からはじめてみてはいかがでしょうか。

参考資料