老後の生活費以外の出費3.リフォーム費用・引っ越し費用など
高齢になると、体の機能が低下して、階段の上り下りが困難になったり、手すりなどの支えが必要になったりするため、老後に住環境を変えるケースは多いと思います。
今住んでいる住居をリフォームしてバリアフリー化すれば長く住み続けられます。また、リフォームでは解決しない場合は引っ越しをするのも手です。
いずれにしても、その際はまとまったお金が必要になります。
バリアフリー化のためのリフォームは介護保険から補助金が受けられますが、そのためには、要支援または要介護と認定される必要があります。
支給限度額はリフォーム費用の20万円が上限となり、そのうちの9割~7割が市区町村から支給されます。20万円を超えた分は全額自己負担となります。
どこまでバリアフリー化するか、施工内容や業者によって費用はまちまちですが、家全体をバリアフリー化する場合の目安としては
まとめにかえて
おひとりさま女性の老後をお金の面からみてきました。
生活費として必要な貯蓄額は、受給できる年金が厚生年金の場合は850万円、国民年金の場合は2500万円となりましたが、これはあくまでも現時点の情報をもとに平均額から求めた金額であり、各々の事情によって必要額は変わってきます。
また、将来、年金の支給開始年齢が引き上げられたり、年金額が引き下げられたりする可能性もあるので、多めに準備をしておくに越したことはありません。
想定外の出費も考えてさらに500万円~1000万円上乗せで準備ができると安心でしょう。
参考資料
- 厚生労働省「令和5年度の年金額改定についてお知らせします」
- 内閣府「令和4年版少子化社会対策白書」第1章 少子化をめぐる現状(3)
- 総務省「家計調査/家計収支編/単身世帯/2021年/第2表 男女,年齢階級別」
- 総務省「家計調査/家計収支編/単身世帯/2021年/第8表 住居の所有関係別」
- 厚生労働省「2021年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 厚生労働省「令和3年簡易生命表の概況」
- 生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」/2021年度2生活保障に対する考え方
- 厚生労働省「令和2年(2020)患者調査の概況」
- 生命保険文化センター「2022年度生活保障に関する調査《速報版》 第Ⅱ章 医療保障」
石倉 博子