おひとりさま女性の国民年金と厚生年金の平均受給額とは
老後の支出がわかったら、次は収入です。
公的年金が老後の主な収入源になると思いますので、現時点での厚生年金と国民年金の平均受給額をみてみましょう。
厚生労働省の「2021年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、65歳以上の女性の厚生年金受給者の平均年金月額は10万9261円となっています。
一方、国民年金受給者の女性の平均年金月額は5万4346円です。年金の種類によって大きく違うことがわかります。
自分が受給できる年金の種類や年金見込額は、毎年誕生月に送られてくる「ねんきん定期便」で確認することができます。
自身の年金見込額がわかる人は、以後の計算はその金額を使用して試算するといいでしょう。
ひとりの老後に「貯蓄」はいくら必要か試算
厚生労働省の「2021年簡易生命表」によると、男性の平均寿命は81歳、女性の平均寿命は87歳です。今後も平均寿命が延びていくと考えて、65歳から90歳までの25年間で試算してみましょう。
年金収入から生活費を引いた不足分を貯蓄で賄うとすると、必要な貯蓄はいくらになるのか、厚生年金の場合と国民年金の場合でそれぞれ計算してみます。
厚生年金の場合に必要な貯蓄額
- 1カ月の不足分:10万9261円-13万7653円=2万8392円の赤字
- 25年間の不足分:2万8392円×12ヵ月×25年=851万7600円
必要な貯蓄額:約850万円
国民年金の場合に必要な貯蓄額
- 1ヵ月の不足分:5万4346円-13万7653円=8万3307円の赤字
- 25年間の不足分:8万3307円×12ヵ月×25年=2499万2100円
必要な貯蓄額:約2500万円
なお、住居が賃貸の場合は生活費が17万6630円になるので、25年間の不足分は厚生年金の場合で2021万700円、国民年金の場合で3668万5200円になります。
老後も家賃を払っていくケースは厳しい状況となるでしょう。