受験シーズンに突入し、我が子の勉強習慣に気を揉んでいる方も多いのではないでしょうか。
昭和や平成初期の頃と現在の学校教育では、様々な点で変化しています。黒板から電子黒板と、技術進化の恩恵を受けているものが取り上げられることも多いです。
学校教育が変化した中でも、親世代の頃にはなかったのが「朝ご飯を食べよう」といった啓蒙活動です。
朝食抜きで登校する子どもの増加を危惧し、2005年に食育法、翌年には食育推進基本計画が制定され、国をあげて食育が推進されています。
このため、現在の小学校や中学校で、朝食を抜くことの弊害などを学ぶ機会が設けられています。さらに、全国学力テストの調査から朝食と学力の関係が取り沙汰されることもあります。
食事と勉強の関係を表す、公的なデータを見ていきましょう。
安定した食事と「勉強習慣」には関係がある
安定した食事と勉強習慣が関係していることを表すデータがあります。
文部科学省の「平成31年度(令和元年度)全国学力・学習状況調査」を基に農林水産省が作成した「食に関する子供の基本的な生活習慣の状況」によると、小学6年生と中学3年生に対する朝食に関する質問「朝食を毎日食べていますか」に対する回答と学力調査の平均正答率の関係性は、以下の通りになりました。
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出所:農林水産省「1 食に関する子供の基本的な生活習慣の状況」
小学6年生
国語
- 毎日食べている・・・65.6点
- どちらかといえば、食べている・・・56.3点
- あまり食べていない・・・49.6点
- 全く食べていない・・・45.3点
算数
- 毎日食べている・・・68.1点
- どちらかといえば、食べている・・・60.5点
- あまり食べていない・・・54.6点
- 全く食べていない・・・51.6点
中学3年生
国語
- 毎日食べている・・・74.8点
- どちらかといえば、食べている・・・68.3点
- あまり食べていない・・・63.3点
- 全く食べていない・・・60.6点
数学
- 毎日食べている・・・62.5点
- どちらかといえば、食べている・・・52.9点
- あまり食べていない・・・46.9点
- 全く食べていない・・・44.9点
英語
- 毎日食べている・・・58.0点
- どちらかといえば、食べている・・・51.4点
- あまり食べていない・・・47.3点
- 全く食べていない・・・45.7点
数値が表す通り、生活リズムが整っている子の方がより正答率が高い結果となりました。
朝食以外にも、「毎日、同じ時間に起床しているか」「毎日、同じ時間に就寝しているか」でも同様の傾向があり、同じ時間帯の児童生徒の方がより高い正答率でした。
生活リズムが整っていると勉強時間が固定しやすい
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育児放棄等ではない限り、子どもが朝ご飯を食べない・抜いて学校に行くということは、起床が遅く、登校までの時間に余裕がないことを意味しています。
生活リズムが整っていないということは、食事する時間や入浴など日頃のルーティンが流動的になります。そのため、家庭で勉強する時間もその日によりバラバラで、習慣定着が難しくなります。
とくに生活の中でも軸となる「食事をする時間」が定まっていないと、勉強する時間も固定することができません。
毎日食事の時間がコロコロ変わると、「午後7時半頃に食事をするからその前に宿題を終わらせて家庭の勉強も済ましておく」という計画を立てられないからです。
食事をいつ食べるのかは家庭の考えによりますが、流動的なのは子どもの勉強習慣を定着させるうえでもマイナス面が大きいです。
「ちっとも勉強してくれない」「思うように勉強が定着しない」と勉強ばかりにフォーカスせず、食事時間を含めた生活リズムを見直してみましょう。
塾講師が感じた「食事に関するルール」の大切さ
子育てしているなかで「食事」というと、食育と言う言葉があるように栄養バランスを考えた献立を考えるという考えが浸透しています。
しかし、食事にとって大事なのはそうした栄養面だけではありません。食事の時間が固定していることで生活リズムが自ずと整います。
「朝食や夕食の時間帯を定める」というような家庭内のルールを決めることが、子どもの勉強習慣や学力向上につながるともいえます。
筆者が塾で仕事をしている時、生活リズムが乱れている生徒で成績優秀者は皆無でした。生活リズムが整っているから勉強に取り組め、ルーティン化していたのです。
まず、平日の夕食を取る時間帯が定まっていなければ「この時間帯に取るようにする」「勉強は夕食を食べる前にする」と子どもと話し合ってルールを明確化してください。
朝食も同じように、朝食を食べるから成績が良くなるわけではありません。登校までの時間に朝食を取れるだけの余裕を持って起床できるような、規則正しい生活を送っているからです。
変則的な時間に夕飯を食べていても「栄養をとれば問題ない」わけでも、遅く起きても「朝食を急いで食べれば良い」というわけでもありません。
まとめにかえて
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安定した食事と勉強習慣には関係があることがわかりました。
食事習慣や食育に関しては、どうしても栄養面が注目を集めがちです。
しかし、生活リズムを整える柱であることを理解し、家庭内の時間の使い方を見直してみましょう。
参照
中山 まち子
