2. 今さら聞けない「老後2000万円」
先述の通り、65歳以上・無職世帯の貯蓄額は平均で2000万円を超えることがわかりました。2000万円というと、数年前に注目された「老後2000万円問題」と同じ金額です。
そこで、「老後2000万円問題」について改めて振り返りたいと思います。
まずは、2000万円という金額の根拠を見ていきましょう。
- 実収入(主に年金):20万9198円
- 実支出(主に食費):26万3718円
月々の赤字額=約5万5000円
公的年金だけでみた老後の生活収支をみると、月々約5.5万円の赤字額がでるということがわかりました。
- 老後必要額=5万5000円×12カ月×30年(老後30年と仮定)=1980万円≒約2000万円
こうした計算で、公的年金以外に老後2000万円が必要になるという内容でした。つまり、年金だけでは老後の生活を乗り切ることができないということが世間に知れ渡り、国民の危機意識が高まりました。