2. ブラック企業は「求人広告」で判断できる

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ブラック企業かどうかを求人票や求人広告で見分ける方法があります。

それは「固定残業代」と「退職金制度」の有無です。

固定残業代制度を導入し、退職金制度がないという2つの項目が当てはまる会社は、ブラックである可能性が高いです。

なぜなら、固定残業代制度を導入して退職金制度を作らなければ、人件費を抑制できるからです。

固定残業代制度とは、月額30時間相当分など、一定時間分の残業代を給料にあらかじめ含ませておく制度です。

一定の残業代を支払う「みなし残業制度」とも呼ばれます。

求人票や求人広告には下記のように記載されます。

「基本給:211,750円(固定残業代を含む)」

基本給が21万円以上あるのでよさそうに見えますが、内訳は「基本給168,000円(所定労働時間168時間)+残業代43,750円(1,250円×35時間)」という結果なのです。

時給に換算すると約1,000円となり、最低賃金ギリギリです。

都道府県によっては下回っているケースもあります。

固定残業代制度を導入しても、定めた時間以上の労働に対して残業代を払っていれば、違法ではありません。

問題なのは、定めた時間以上働いても残業代が支払わない会社が多いことです。

終業のタイムカードを打刻させた後も働かせるなど、申請できなかったり、申請しても認めてくれなかったりする会社もあります。