天海祐希さん主演映画「老後の資金がありません!」、みなさんはご覧になりましたか?

30代・40代の働き盛り世代にとっても、ドキッとするタイトルですね。「私の老後、大丈夫?」と不安になった方も多いはず。

老後資金は、教育費や住宅費とはちがって、いつまでに・具体的にいくら準備すべきかイメージしにくいですよね。また、老後が何歳まで続くかも予測することはできません。

そこで今回は、今の70代の老後資金の取り崩し事情を見ていきます。そして、若い頃から始めておきたい「お金の寿命を延ばす工夫」(※編集部注)について考えていきたいと思います。

【※参考記事】50歳を超えてから「月30万円の不労所得」を作る4つの方法

70代の平均的な年金月額

老後の暮らしの軸となるのは公的年金(国民年金・厚生年金)。まずは、今の70代の年金月額の平均を把握します。

厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」による、70代世帯の年金額は下記のとおりです。

国民年金(基礎年金)の平均年金月額

70~74歳:5万7010円
75~79歳:5万5880円

厚生年金保険(第1号)の平均年金月額

70~74歳:14万5705円
75~79歳:15万569円

夫が会社員で妻が専業主婦の二人世帯であれば、夫婦で受け取れる年金額は月約20万円になります。

老後の生活費の目安はいくら?

今度は老後の生活費に目を向けます。公益財団法人生命保険文化センター調査では、以下のような相場となっています。

夫婦2人の老後生活。生活費はどのくらい必要?

  • 老後の最低日常生活費:22万1000円
  • ゆとりある老後生活費:36万1000円

夫婦の年金月額20万円の世帯の場合、毎月の貯金の取り崩しは、必要最低限の日常生活費をかまなうには2万円、ゆとりある生活を送ろうと考えた場合は16万円ですね。