会社員のみなさんは、そろそろ勤務先から年末調整の書類が配布される頃。この1年の収入や保険料などの「必要経費」を把握できる、サラリーマンならではの秋の風物詩ですね。
さて、国税庁が公表する「民間給与実態統計調査」の結果を見ると、勤務先の企業規模と給与はおおむね連動していることが分かります。
では、会社員の貯蓄額は、勤務先の規模と相関性はありそうでしょうか。総務省統計局の「家計調査」の結果をもとに見ていきます。
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大企業・中小企業の違いって?
総務省統計局が公表する「家計調査報告(貯蓄・負債編)―2020年(令和2年)平均結果―(二人以上の世帯)」によると、二人以上世帯のうち「勤労者世帯」の貯蓄現在高は1378万円でした。ここでは、世帯主の勤務先の企業規模別に貯蓄額を整理していきます。
大企業と中小企業
中小企業基本法が定義する「中小企業者」(さらには「小規模企業者」)の定義は業種によって異なります。
製造業・建設業・運輸業の場合は、「資本金(※1)3億円以下、もしくは従業員数(※2)300人以下」、サービス業であれば「資本金1億円以下、もしくは従業員数100人以下」といった具合です。今回は、企業規模を「従業員数」で区分します。※1 資本金の額又は出資の総額
※2 常時使用する従業員の数
次では、勤務先の企業規模と年収の関係を見ていきます。