共働き世帯の資産形成―複数の目的に合わせたアセット・ロケーションー

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皆さんは何のために資産形成を進めていますか。コロナ禍のような収入が減る危険が目の前に迫ると、「やはり万一の時に少し貯蓄があると安心だよな」と思われたことでしょう。

また、2000万円問題が注目された時には「老後の資金を考えなければ」とも思われたかもしれません。子どもさんが生まれれば教育資金も頭からはなれませんよね。

そこで本日は資産形成で苦悩している皆さんへ、どのような方法で資産を作っていけばよいのか、本稿にてお伝えしたいと思います。

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複数の目的別に資産形成をおこなう

資産形成の目的は1つでありません。実際、多くの人が複数の目的をもって資産形成を進めていることも知られています。

グラフ1は、金融広報中央委員会が公表している「家計の金融行動に関する世論調査」のなかから「金融資産の保有目的」をみたものです。

3つまでの複数回答可の設問ですが、過去20年以上、常に回答の合計比率は250%くらいになっているところに注目してください。多くの方が2つ以上の目的を念頭に置いて、資産形成を進めていることがわかります。

金融資産の保有目的の上位3つは「老後の生活資金」、「病気や不時の災害への備え」、そして「こどもの教育資金」です。

特に「老後の生活資金」、「病気や不時の災害への備え」は6割、7割の人が挙げています。昨今の事情もあって、この2つは非常に身近になっていることがわかります。グラフ1の2020年のところを見てください。この2つの項目が跳ね上がっているのがわかりますね。

グラフ1. 金融資産の保有目的(金融資産保有世帯)の推移 (単位:%)

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(注) 回答で直近データが10%を超える7項目だけを抽出。この設問は3つまでの複数回答可で聞いたデータ。(出所)金融広報中央員会。「家計の金融行動に関する世論調査」よりフィンウェル研究所作成

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執筆者
野尻 哲史

合同会社フィンウェル研究所代表。国内外証券会社、大手外資系運用会社を経て、2019年5月に現職。資産の取り崩し、地方都市移住、雇用継続などの退職後の生活に関する提言を行っている。行動経済学会、日本FP学会などの会員などの他、2018年9月から金融審議会市場ワーキング・グループ委員。著書に『IFAとは何者か』(一般社団法人金融財政事情研究会)『老後の資産形成をゼッタイ始める!と思える本』(扶桑社)『定年後のお金』(講談社+α新書)『脱老後難民 「英国流」資産形成アイデアに学ぶ』(日本経済新聞出版社)など多数。