2024年から始まった「新しいNISA制度」は、老後資金づくりを後押しする制度として注目されています。
運用益が非課税になるうえ、積立投資との相性もよく、50代からでも資産形成に本腰を入れたい方にとって心強い選択肢といえるでしょう。
中でも、毎月一定額を長期的に積み立てるスタイルは、価格変動のリスクを抑えながら、複利効果でじわじわと資産を増やしていけるのが魅力です。
「もう50代だから遅いのでは?」と感じる方もいるかもしれませんが、15年という時間があれば、戦略次第で老後のゆとりに大きな違いを生む可能性があります。
この記事では、新NISAを活用した積立投資の基本と注意点、さらに実際に「月5万円」を15年間積み立てた場合の資産シミュレーションもご紹介します。
65歳までにどのくらい資産がつくれるのか、数字で確かめてみましょう。
1. 新NISAで積立投資を行うメリット
新しいNISA制度を活用して積立投資を行うことには、主に以下のような利点があります。
1.1 運用益が非課税になる
通常、株式や投資信託などで得た運用益には20.315%の税金が課されます。しかし、新NISA口座で得た利益については、売却益・配当金・分配金いずれも非課税となります。
そのため、同じ投資額・同じ運用成績であっても、課税口座よりも新NISA口座の方が実質的なリターンは大きくなります。
1.2 リスク分散による安定的な運用が可能
積立投資は、毎月一定額を定期的に投資する手法であり、「ドル・コスト平均法」によって購入価格が平準化されます。
そのため、一括投資に比べて相場変動リスクを抑える効果があります。
また、複数の資産クラスや地域・業種に分散投資することで、さらなるリスク軽減も期待できます。
1.3 複利効果が期待できる
積立投資では、得られた運用益を再投資することで、その利益にもさらに利益が上乗せされていく「複利効果」が得られます。
積立期間が長くなるほどこの効果は顕著になるため、できるだけ早い段階で投資を始めることが重要です。