「テジタルツイン(Digital Twin)」というワードをご存じでしょうか。現在、IT分野のキーワードとして注目され、世界的に著名な米IT調査会社ガートナー社の「戦略的テクノロジーのトレンドトップ10」に2018年、2019年と2年連続ランクインしています。
テジタルツインは、世界を席巻し、進化し続けているIoT(Internet of Things)の先端技術として注目を集めました。ご存じのように、IoTは世の中に存在するさまざまなモノがインターネットを介してつながることを実現します。
IoTとデジタルツインの深い関係
デジタルツインは、このIoTに集積されたデータをもとに、サイバー(仮想)空間でリアル空間を再現する技術です。「デジタルの双子」の意味を込めてデジタルツインと呼ばれています。ここでポイントとなるのは、対象となるモノの情報がリアルタイムでデジタルツイン上のモデルに常に反映されることです。
デジタルツインが再現する世界は、たとえば「製造工程」そのものであったりします。ドイツ企業のシーメンスでは、製品のライフサイクルの初めから終わりまでをデジタルツイン上で再現し、生産性を抜本的に高める「デジタルエンタープライズ」に取り組んでいます。
デジタルツインの活用は製造業だけにはとどまりません。たとえば台湾では「スマートダム」のプロジェクトが注目を集めています。
「スマートダム」とは、ダムをデジタルツインで再現することで、地形やダムの形状、ダムの放出量の推移などを、リアルタイムで確認できる仕組みを開発するプロジェクトです。