アフターデジタルの世界観

アフターデジタルとは「リアル世界がデジタル世界に包含される」世界です。その背景にあるのが、モバイルやセンサー、IoTなどの普及。つまり、現実世界で純粋なオフラインが希少になる世界では、「リアルがデジタルに包含される」と考えるわけです。

日本政府が提唱する「ソサエティ5.0」の、“サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステム"もアフターデジタルを参照すると分かりやすいと思います。

ここで訂正とお詫びです。つまりタイトルでも使用している“パラレルワールド"風に別個の世界として捉えるのが誤り。というのは、それこそ「ビフォアデジタル」の考え方ということになるからです。

アフターデジテルの世界では、デジタルにモラルが問われることになります。収集した顧客データから、どのような価値をユーザーや社会に還元するのか。DTC構想でも倫理的な事柄がきわめて重要としています。

デジタルの最先端が非常に「文系っぽく」なっている印象を受けるのですが、いかがでしょうか。アフターデジテルの世界では、デジタルがどのような社会を目指すのかがポイントになる気がします。「デジタルがリアルを包含する」というのは、そのような意味をも持っているのかもしれません。

榎本 洋