資産運用会社の元勤務者が教える、定年後の退職金運用法

投資信託も国内には6000 本もの投資信託がありますが、その中から自分に最適なものを選択するというのはかなり難しい作業と言えましょう。

リスクをしっかりコントロールして安定的に運用するのであれば株式や債券など複数の資産に分散投資をしているバランス型の投資信託というのが選択肢の中に入ってくるかもしれません。

ただ、老後もあと20年以上あると考えるのであれば、世界の株式や米国の株式を中心としたアクティブファンドも十分検討の余地に入るのではないかと思います。そうした資産が含まれたインデックスファンドを検討したいと言うのであれば、つみたて NISA も活用することができるのではないでしょうか。

余談ですが、日本の高齢者には REIT の投資信託が非常に人気ですが、プロの投資家の観点から言うと、価格変動のばらつきつまりボラティリティは株式と同程度あるにも関わらず、 REITのリターンは株式よりも低いということで、資産運用としては 悪手です。金融機関で勧められるという高齢者も多いと聞いていますが、毎月分配などの特殊な機能に惑わされることなく慎重に検討していただきたいと思います。

一方、個別の株式投資においては、値動きのボラティリティを考えると投資信託よりも大きくなりがちですが、短期的に超過収益を手にしたいと考えるのであれば株式投資も検討の余地があると言えます。

しかし、大事な老後の資産であることには変わりはなく全体のポートフォリオの比率を自分で決めてリスクを取れる範囲を決めておくということが必要です。

フランスのコンサルティング会社であるキャップジェミニが毎年公開している世界の富裕層のポートフォリオを見ると、株式が約3割程度入っているということは一つの参考になるのではないでしょうか。

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慶應義塾大学卒業後、国内大手及び外資系大手金融機関に合わせて10年以上勤務し、株式市場を中心にマーケット関連の仕事に従事。その後独立。金融機関では主にアナリストとして企業や産業調査活動に従事。調査内容としてはミクロ・セミマクロが主な分析対象だが、好きなのはマクロ分析。記事で取り扱うテーマはマーケット、企業分析といった株式市場関連の分析や貯蓄といった個人の資産運用(パーソナルファイナンス)を取り扱う。最近は「富の分配」問題や「お金持ち」である富裕層研究にも時間を割いている。その他に興味のある分野はブロックチェーン技術とゲノム(ジーノム)。Twitter:SatooshiX