退職金で貯蓄をまかなえるのか?
2019年4月に発表された日本経済団体連合会「2018 年9月度 退職金・年金に関する実態調査結果」によると、「管理・事務・技術労働者(総合職)」の 60 歳の標準者退職金は大学卒が 2,255.8 万円となっています。これだけ見ると、かなりの退職金を60代で受け取ることができ、貯蓄と合わせても余裕のある老後が過ごせるように思えますが、注意して欲しいのはこのデータは日本経済団体連合会に加入している企業が対象であり、大企業の退職金数値だということです。
日本の企業の97%は中小企業といわれていますが、中小企業の退職金は実際いくらなのでしょうか。
東京都産業労働局が行っている「中小企業の賃金・退職金事情(平成30年版」によると、定年時の退職金支給金額は大学卒で1,203.4万円です。また中小企業の25%は退職金制度がないということも明らかになっています。
勤めている会社によって、大きく変わる退職金制度。退職金頼みにしていると後々痛い目を見るおそれもあるため、退職金に頼らずに早め早めに老後貯蓄をスタートさせていくのが望ましいといえるでしょう。