3. 片方だけ遅らせるといくら?基礎部分と上乗せ部分は別々に選べる
基礎部分と上乗せ部分は、別々に受け取り開始を遅らせることができます。片方を65歳から受け取りながら、もう片方だけを遅らせて増やす選び方です。
会社員中心の男性と女性について、片方だけを70歳まで遅らせた場合の月額を試算しました。
会社員中心の男性は、上乗せ部分だけを遅らせると70歳以降は月22万1666円(編集部試算)3/3
出所:厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」、日本年金機構「年金の繰下げ受給」をもとにLIMO編集部が試算
3.1 会社員中心の男性は、上乗せ部分を遅らせるほうが増える
会社員中心の男性が上乗せ部分だけを70歳まで遅らせると、65〜69歳は基礎部分の月6万9951円だけを受け取り、70歳以降は月22万1666円になります。基礎部分だけを遅らせた場合は、65〜69歳が月10万6842円、70歳以降が月20万6172円です。
上乗せ部分のほうが額が大きいため、遅らせたときに増える金額も大きくなります。一方で、65〜69歳に受け取れる額は月6万円台にとどまります。
3.2 会社員中心の女性は、基礎部分を遅らせるほうが増える
会社員中心の女性は、基礎部分が7万1881円、上乗せ部分が6万2759円で、基礎部分のほうが大きくなっています。そのため、基礎部分だけを遅らせると70歳以降は月16万4830円、上乗せ部分だけなら月16万998円です。
どちらを遅らせると多く増えるかは、内訳の大きさで変わります。65〜69歳の生活費をどれだけ受け取りでまかないたいかとあわせて考えるとよいでしょう。
なお、自営業などの期間が中心の人は、上乗せ部分が男性で1万4617円、女性で8652円と小さくなっています。上乗せ部分だけを遅らせても増える額は限られるため、遅らせるなら基礎部分のほうが増え方は大きくなります。
3.3 66歳からは誕生月に見込額のお知らせが届く
昭和27年4月2日以降に生まれた人のうち、受け取りを始めていない部分がある人には、66歳から74歳まで毎年誕生月の初旬に「繰下げ見込額のお知らせ」が届きます。片方だけを受け取っている人も対象で、上乗せ部分だけを遅らせている場合は、その年まで遅らせたときの見込額を毎年確かめられます。
試算は概算額をもとにした目安です。配偶者がいる場合などの加算や振替加算は増額されず、65歳以後も会社員として働いて給与との調整で止まる部分も増額の対象外になります。
参考資料
- 厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」
- 日本年金機構「年金の繰下げ受給」
- 日本年金機構「「繰下げ見込額のお知らせ」が送付された方へ」
- 日本年金機構「「繰下げ見込額のお知らせ」が届いたのですが、これは何ですか。また、どのような人にいつ頃送付されるのですか。」
中本 智恵
