4. 家計の黒字幅を整えるための現実的なステップ
勤務先の企業規模や給料のベースを個人の努力ですぐに変更することは容易ではありません。しかし、毎月の家計の黒字幅を整え、将来に備えるためのアプローチは日々の見直しで進められます。
家計の余力を高めるための3つのステップを紹介します。
4.1 1. 固定費の見直し
家計の改善は、毎月固定で発生する支出の見直しから着手するのが現実的です。
通信費のプラン見直しや、重複しているサブスクリプションの整理など、生活の満足度を下げにくい項目から見直すことが選択肢となります。
4.2 2. 世帯収入の多角化
世帯主一人の収入に依存せず、配偶者の就業形態の見直しや副業、スキルアップを通じたベースアップなど、世帯全体の収入基盤を多角化していく視点も有効です。
4.3 3. 長期的な資産形成の検討
黒字によって生まれた余裕資金がある場合は、そのまま預貯金に置くだけでなく、新NISAなどを活用した長期・積立・分散投資を選択肢として検討してみるのも一案です(※制度の詳細や非課税枠の条件等については、金融庁や税務署等の公式情報をご確認ください)。
まずは、「今月自分の世帯にはどのくらいの黒字(消費支出を除いた残り)があるのか」を正確に把握することから始めてみましょう。
5. まとめにかえて|平均給与よりも、自分の世帯の毎月の黒字を確認
国税庁のデータが示す「平均給与487万円」という数字は、あくまで個人の年間給与の平均値です。
実際の生活や家計管理に関わる「毎月の黒字額」は、勤め先の企業規模や世帯全体の働き方によって異なります。
他人の平均年収だけに捉われるのではなく、自身の世帯における「毎月の黒字」を把握し、無理のない範囲で固定費の見直しや資産形成の検討を進めていくことが大切です。
「黒字」という言葉から、毎月それだけの金額を自由に使えたり、貯金に回せたりすると受け止めた方もいるかもしれません。
だ、家計調査でいう黒字は、手取りにあたる可処分所得から消費支出を引いた残りにすぎません。この中には、預貯金のほか、保険料の支払いや住宅ローンの返済なども含まれます。たとえば黒字が約11万円の世帯でも、ローン返済や保険料を払ったあとに自由に使える額は、これより少なくなる場合があります。
大企業と小規模事業者で黒字が約2倍開くという結果も、世帯主の収入だけでなく、配偶者の就業や世帯人員の違いが重なった平均値です。
ご自身の家計と比べるときは、通帳や家計簿アプリで、消費支出と、貯蓄・保険料・ローン返済などの支出を分けて眺めてみてください。実際に使える余力が見えやすくなります。
