4. 管理職として評価されるのは「チームの成果」57.5%、「部下の育成」50.9%
では、金額の向こう側で、管理職自身は何を求められていると感じているのでしょうか。株式会社mentoが2026年8月に公表した調査に、その手がかりがあります。100名以上の会社に勤め、直属の部下を持つ課長393名に聞いたものです。
管理職として評価されることを1位から3位の合計でみると、「チームの成果を出す」が57.5%で最も多く、僅差で「部下の育成・キャリア支援」が50.9%で続きました。数字のうえでは近いところに並んでいますが、成果のほうがわずかに上に置かれています。
ただし、ここから先は母数が変わります。1on1を実施している360名に絞ると、部下との面談で「キャリア・将来の展望」をよく話している管理職は35.6%にとどまりました。「話したいが話せていない」が53.6%です。育成が評価されるとわかっていても、その時間が取れていないーそうした姿がうかがえます。
削減したい業務としては「社内向けの報告・資料づくり」が36.1%で1位、「会議の準備・調整・議事録」が34.6%で続きました。業務の調整やDX化などによりこれらに目標達成や育成に割ける時間が増えるケースもあるでしょう。
5. まとめにかえて
ここまでみてきた数字を、ご自身の明細と比べる場合の注意点をご説明します。足すのは毎月きまって支払われる分で、時間外や休日の手当、それに賞与は外します。引かれる前の総支給の側でそろえると、この表と同じ物差しになります。
次に、ご自身の役職と年代が交わる欄を探してみてください。ただし、実際には勤め先の規模や業種、職種などでも動きます。だからこそ職業研究や会社研究は重要でしょう。
管理職の給与は役職が変わるところで大きく動き、そのあとは60歳の手前まで緩やかに伸びていくという並びになっています。裏を返せば、いまの役職のまま5年待つより、次の役職に手が届くかどうかのほうが、金額には効いてくることになります。
もっとも、役職には適性ややりがいなどもあるもの。金額だけで決められる話ではないでしょう。収入だけでなく自分についても見つめ直し、ご自身のこれからを考える材料にしていただければと思います。
6. 編集部よりコメント
今回は役職別、かつ年代別にも平均額をみてきました。ご自身の会社についても具体的な金額や、求められる資質なども考えてみるといいでしょう。年代別にみてきたように、30歳代から人数は多く増えています。30~50歳代をスペシャリストとして過ごすのか、マネジメントをして過ごすのか、これを機にじっくり考えて見てください。いずれにせよ続けることや適性、やりがいといった部分も重要になります。
参考資料
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」役職第1表(政府統計の総合窓口e-Stat)
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況」(8)役職別にみた賃金 第8表(役職、性別賃金、対前年増減率及び役職・非役職間賃金格差)
- 株式会社mento「管理職の1on1実態調査」(2026年8月26日公表・有効回答393名)
宮野 茉莉子
