3. 個人向け国債の特別マル優を使えるのはどんな人か

誰でも使える制度ではありません。

3.1 国内に住所のある個人で、障害者等に該当する人

国税庁によると、この制度を利用できるのは国内に住所のある個人で、障害者等に該当する人に限られています。

「障害者等」とは、身体障害者手帳の交付を受けている人や障害年金を受けている人など一定の要件を満たす「障害者」と、遺族年金や寡婦年金を受けている妻など一定の要件を満たす「その他の人(妻)」をいうとされています。

また、令和3年4月1日以後、労働者災害補償保険法の複数事業労働者傷病年金を受けている人、複数事業労働者障害年金を受けている人、複数事業労働者遺族年金を受けている遺族(妻に限る)が対象者に加えられました。

3.2 当てはまるかどうかは税務署や金融機関に確かめる

要件は細かく決まっていて、手帳や年金の種類によって扱いが分かれます。ご自身が当てはまるかどうかの判断は、税務署や取引のある金融機関に確かめてください。

財務省も、個人向け国債についてこの制度の適用を受けられるとしたうえで、詳しくは金融機関、税務署、税務相談室に尋ねるよう案内しています。

4. 個人向け国債で特別マル優を使うには買う前の手続きがいる

対象に当てはまっていても、届け出をしないと非課税にはなりません。

4.1 最初の購入日までに「特別非課税貯蓄申告書」を出す

国税庁によると、この制度を利用するためには、国債や地方債を最初に購入する日までに「特別非課税貯蓄申告書」を、購入する証券業者や金融機関の営業所等の販売機関を経由して税務署長に提出する必要があります。

そのうえで、原則として購入の都度「特別非課税貯蓄申込書」を販売機関に提出します。買うたびに出す書類がある点は、覚えておきたいところです。

申告書を提出する際には、身体障害者手帳や年金証書および個人番号カード等、一定の確認書類を提示する必要があるとされています。

4.2 募集期間が終わってからでは間に合わない

個人向け国債は毎月発行されていますが、募集期間内に申し込む必要があります。2026年9月募集分の募集期間は2026年9月3日から9月30日まで、次回の募集予定は2026年10月8日から10月30日までとされています。

手続きは最初の購入日までに済ませることになっていますので、この制度を使うつもりであれば、募集期間に入る前から金融機関に相談しておくと動きやすくなります。

なお財務省は、取扱機関によって個人向け国債の発行条件や中途換金の換金金額が異なることはないとしています。手続きのしやすさで金融機関を選んでも、商品の条件は変わりません。

5. まとめにかえて

個人向け国債の利子からは、受取時に20.315%の税金が差し引かれます。2026年9月募集分の固定5年(年2.24%)を額面350万円で持つと、1年間の利子は税引前で7万8400円、税引後で6万2473円です。

国税庁の「障害者等の特別マル優」は、国債および地方債の額面の合計350万円までの利子を非課税にする制度で、預貯金を対象とするマル優とは別枠です。対象は国内に住所のある個人で、障害者等に該当する人に限られています。

使うには、最初の購入日までに「特別非課税貯蓄申告書」を販売機関を経由して税務署長に提出し、購入の都度「特別非課税貯蓄申込書」を出すことになります。ご自身が対象に当てはまるかどうかと手続きの進め方は、税務署や取引のある金融機関の窓口で確かめてみてください。

参考資料

和田 直子